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ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>《アクロンに勝利したロムルス》

Romulus vainqueur d'Acron

RMN-Grand Palais - Photo F. Raux

素描・版画
19世紀

執筆:
Prat Louis-Antoine

この素描は、アングルが1812年にローマで描いた絵画《アクロンに勝利したロムルス》と関連付けられる。この絵画は、プルタルコスに想を得た、古代ローマ史の建国のエピソードを示している。この作品は、誤った制作年が記されてはいるが、今日ルーヴル美術館に所蔵されている絵画を、記念のため後に素描として残したものである。

古代のエピソード

この作品は、サビニの女たちを誘拐した後、ローマ近隣の民の一つカエニナ人に対して勝利を収めたばかりの、伝説上のローマ建国者ロムルスを表わしている。画面右側には、カエニナの王アクロンが横たわっている。ロムルスは、「豊かな戦利品」を奪い取り、それを携えてユピテルの神殿まで行進した。ここでアングルは、プルタルコスの『英雄伝(対比列伝)』中のロムルスの物語に従っている。このフリーズ型構図には、ディオスクーロイと呼ばれる双子の兄弟の中の一人を表わした、クィリナーレの有名な古代彫刻を思い起こさせる、画面右側の後脚で立った馬のような古代の典拠が散りばめられている。

ナポレオンのための装飾

フランス皇帝ナポレオンは、イタリア国王でもあった。ナポレオンが1812年にローマに来ることになったので、ナポレオンの未来の居館となるクィリナーレのモンテ・カヴァッロ宮殿の装飾事業が、アングルを含む複数の画家に依頼された。《アクロンに勝利したロムルス》は、皇妃の居館の第2の客間を飾るものとして制作されたのである。この作品は、教皇ピウス9世がナポレオン3世に献上し、最終的にはルーヴル美術館に収められた。アングルは、この絵画を制作してからかなり後になって、それを基にした複数の素描を描いている。しかし、アングルは、こうした素描に(誤って)絵画を制作した年として覚えている年代を記してしまった。ルーヴル美術館は、同主題に関して、いわば記憶にとどめるためのものとしての別の大きな素描を所蔵しているが、別の素描には絵画との顕著な違いが見られるのに対し、この素描は原画を忠実に模写している。

様式化と擬古主義

この描かれた大きな浅浮彫は、新古典主義の彫刻家の影響と、ヴィンケルマンの理論によれば、古代美術を尊重することによってしか再び見出すことのできない「理想美」の追求を、確かに反映している。ここでは輪郭線が力強く強調され、水彩は、絵画のフレスコ的な側面を想起させる。アングルは、フレスコの技法に親しんでいた。こうしてアングルは、絶えず自らの以前の作品に立ち戻り、完成度を新たに高め、またこの素描の場合のように様式化を推し進めたのである。

出典

- PRAT Louis-Antoine, Ingres, Paris, Milan, 5 Continents éditions, 2004, n 44.

作品データ

  • ジャン・オーギュスト・ドミニック・アングル(モントーバン、1780年-パリ、1867年)

    《アクロンに勝利したロムルス》

    1812年以降

  • 紙に鉛筆、その上にペン、褐色インク、水彩

    縦31 cm、横50.7 cm

  • 1883年にクータン=オーゲ=シュベール=ミリエによる寄贈

  • 素描・版画

    保存上の理由により、当部門の作品は常設展示室では展示されていません。

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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作品の補足情報

書き込み:Ingres inv. et pinx. roma in Edibus monte Cavallo a tempera. 1810