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《アンキセスを担ぐアイネイアス》

© 1990 RMN / Christian Jean

絵画
フランス絵画

執筆:
Eloy Sophie

カルル・ヴァンローは、彼の作品の中で最も「バロック的」であるこの作品をローマで制作している。主題は、ウェルギリウスの『アエネイス』から取られている。トロイアの王子アイネイアスは、ギリシア軍によって炎が放たれたトロイアの町から、家族を連れて逃げ出そうとする。甲冑を纏ったアイネイアスが、年老いた父アンキセスを背負い、アイネイアスの妻クレウサがアンキセスに二人の家の守護神の像を渡しているところである。彼らの息子であるアスカニオスは、振り返って町の様子を見やっている。

グリムによれば、最初のヨーロッパの画家

カルル・ヴァンローは、17世紀後半以降、公の恩恵を受け、フランスに定住したオランダ人画家の家系の一員である。カルルはアブラハム=ルイの息子であるが、彼が幼い頃に父親は亡くなっている。カルル・ヴァンローには、初め彼の長兄であるジャン=バティスト・ヴァンローが、主に彼らが長年滞在したローマで、絵画を教えた。カルルは、イタリア人芸術家のアトリエにも足繁く通う。カルルはパリに戻って修行を終え、1724年に絵画アカデミーの金賞を受賞した。しかし、摂政時代に財政が突然破綻したことが原因で、金賞受賞者に与えられるべき奨学金が受けられなくなったカルルが、イタリアへ再び向かうのはその3年後であった。こうしてカルルは、イタリア半島で輝かしいデビューを飾る。その後彼は1734年にアカデミー準会員となり、1762年にはルイ15世の首席画家に任命される。カルルは、あらゆる栄誉に浴し、王や宮廷からの注文を受けた。カルル・ヴァンローの栄光があまりにも輝かしかったため、当時最も批判的な批評家でさえ彼の偉大な功績を讃え、ヴォルテールは躊躇することなくラファエッロと比較している。

ローマ風の絵画

ヴァンローは、ウェルギルウスの『アエネイス』第二巻における最も劇的な瞬間を選び取ることによって、アイネイアス(ラテンの詩人や歴史家は、ローマの創設を、トロイアを去った後のアイネイアスのイタリア到来と関連付けており、アイネイアスをローマ人の父と見なしている)という人物におけるローマの起源を、画家のローマ絵画の教養を活かして描き出している。この主題は、特にパリでアントワーヌ・コワペルが10数年前に取り上げるなど、幾度も扱われているものだが、ヴァンローの絵画はとりわけイタリア美術に負っていると言えよう。若い画家はローマで、同じ主題を扱ったラファエッロ、ベルニーニ、そしてとりわけバロッチの絵画(ボルゲーゼ美術館所蔵)を見る機会に恵まれ、多大な影響を受けたに違いない。
べネデット・ルッティの許での最初のローマでの修行の際に吸収した、当時のローマ美術の影響も、この絵の中には感じ取られる。こうしてヴァンローは、彫塑的で動きのある、効果的な場面構成を用い、流れるような衣襞を描き出し、そのモデリングは、キアロスクーロ(明暗法)のコントラストときわめて豊かな色彩を用いることによって強調されている。

「この画家における極み」

ローマで制作されたこの絵は、画家がフランスに戻った1734年の少し後の1737年に版画におこされている。この作品は、18世紀に多大な名声を博し、当時最も有名な2つのコレクション、アンジュ=ロラン・ド・ラ・リーヴ・ド・ジュイイのコレクションと、コンティ王子のコレクションに相次いで収蔵され、1777年にルイ16世が取得した。この名声のせいで、ヴァンローはそうした習慣が全くなかったにもかかわらず、この作品を何度も繰り返し、自身や彼のアトリエによって制作する羽目になったと思われる。それらのレプリカ(複製)のうち3点が今日知られている(アンジェ美術館、ヴェルサイユのランビネ美術館、ストックホルム国立美術館)。

出典

- SAHUT Marie-Catherine, Carle Vanloo, Premier peintre du roi, catalogue de l'exposition, Nice, Clermont-Ferrand et Nancy, Paris, s.n., 1977.

- DEBRABANDERE-DESCAMPS Béatrice, Charles Astro, Andréa Zanella Les Van Loo, fils d'Abraham, catalogue de l'exposition, Nice, Nice musées, 2000.

作品データ

  • シャルル=アンドレ、通称カルル・ヴァンロー(ニース、1705年-パリ、1765年)

    《アンキセスを担ぐアイネイアス》

    1729年

  • 油彩、カンヴァス

    縦1.10m、横1.05m

  • ルイ16世コレクション、1777年取得

    INV. 6278

  • 絵画

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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作品の補足情報

右下に署名: Charle Vanloo