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《ウェイマス湾、雷雨の接近》

© 2007 Musée du Louvre / Angèle Dequier

絵画
イギリス絵画

執筆:
Odin Alice

イギリス南部沿岸地方のドーセット海岸の光景は、1818-1819年頃に描かれ、1819年に英国協会で展示されている。当初作品は現在のサイズより僅かに小さく、後に左上に画家によって付け加えられた画布の二つの帯の跡が今日認められる。こうして拡張された作品は、自らの作品選集の挿絵集のひとつである《英国風景画集》のために、コンスタブルの依頼でデイヴィッド・ルーカスによって印刷されている。

風景画とモチーフの混合の狭間

ドーセット海岸を描いたこの光景は、長く伸びた空間を描写している。
前景に描かれた岩と左側の断崖の高さを除くと、湿気を含んだ空も、人を寄せ付けない印象の海も、視線を妨げるものは何もなく、広大な砂浜と二人の人物のシルエットが存在するのみである。
色彩の色階は自然界のモチーフとの混じり合いと相伴っている。こうして緑色は遠方の草原を色づけ、黄土色とオレンジ色、茶色は砂浜と岩並みを描いている。雲と海の非常に濃い青色と白い波頭の対比が、訪れる嵐を象徴している。
各々のモチーフは、風景全体を櫛で梳かし上げているかのようなタッチによって釣り合い良く整えられている。コンスタブルは観衆の想像力を掻き立てながら、嵐の前の瞬間を表現しようとしているのだ。


嵐の観察

この絵画は、画家の活動期の中でも戸外での感覚が作品の中心を占めていた1818-1819年頃に制作されている。一日における異なる瞬間を讃えるために、画家は大気の変化を探求しながらモチーフの描写に専心している。この時期はまさにコンスタブルが空の観察に情熱を傾けていた時期で、この間の下絵には非常に科学的な要素が備わっている。
1830年に、画家は二つの帯を画面に付け加えており、上部と左側を拡張している。こうしてこの作品の本来の主題である空と海にもたらしたかった重要性を確かなものにしたのである。これと同じような概念がソールズベリーの街を描いた複数の作品の中にも見受けられる。30年以上に渡って、芸術家は小さな街の異なる光景や瞬間を描き続けた。こうして街は季節や天候条件に則して描かれたのである。

イギリス風景画の勝利

イギリスの作品に対する関心が影響を及ぼすようになるまで、フランスでは数年間待たなければならなかった。1824年、コンスタブルはサロンで注目を集める。
イギリスの風景画は、戸外で自然を描くことによって、風景のもたらす資料を精巧に研究することを目的としていた。すなわち観察力が絵画研究における一番重要な点で、描写された風景の最も克明な細部の強調を目的としていたのである。
イギリスの田園におけるこの簡潔で牧歌的な光景は、やがて19世紀にイギリスに訪れる都市化と工業化に相対する自然の称賛として留まっているのである。

作品データ

  • ジョン・コンスタブル

    《ウェイマス湾、雷雨の接近》

    1819年

    ロンドン

  • カンヴァス、油彩

    縦0.88m、横1.12m

  • 1873年、ジョン・W.・ウィルソンによる寄贈

    R.F. 39

  • 絵画

    ドゥノン翼
    2階
    ゴヤ 18‐19世紀のスペイン絵画
    展示室32

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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