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作品 《エビ足の少年》

絵画部門 : スペイン絵画

《エビ足の少年》

© 2007 Musée du Louvre / Angèle Dequier

絵画
スペイン絵画

執筆:
François de Vergnette

身体に障害を持ったこのナポリの物乞いは、ラテン語で「神の愛のために私に施しを」と書いてある物乞いの許可証を手にしている。彼は画家の肖像画のモデルとなったことに誇らしげである。彼の肖像は王侯貴族の肖像を思わせる威厳と壮大さを持ち合わせている。成熟期におけるボローニャ派の画家たちからの影響を受けたリベーラの絵画様式の変遷を証明している明るく輝かしい空の上に、少年の姿はくっきりと浮かび上がっている。

物乞いの肖像

広大な空に支配された風景のなかで、えび足、すなわち変形した故に地面にかかとが付けられない足の物乞いが佇んでいる。彼はルーヴル収蔵以前に作品に付けられていたタイトル、《小人》が喚起しているように、おそらく小人であると思われる。少年は歯の欠けた微笑を湛えながら我々を見て、観衆を楽しませるために松葉杖を兵器のように肩に担いでいる。彼は注目を集めていることに誇らしげなようである。同様に、彼はラテン語で「神の愛のために私に施しを」と書かれた紙を手にしているが、これは彼が口がきけないからではなく、物乞いをする権利があることを示すためで、この紙はナポリの物乞いたちが持っていた一種の許可証のようなものなのであった。、慈悲の作品を必要とした反宗教改革の精神に則ったキリスト教の慈愛に対する訴えが作品には描かれていると解釈しようとかつて試みられた。しかしリベーラはおそらく単に物乞いの肖像を描きたかっただけだと思われ、彼はカラヴァッジォがそうであったように、庶民の姿に対する嗜好があったと考えられる。同時に画家は彼の同郷人であるヴェラスケスと、小人や不遇者に対する特別な関心を共有していた。

フランドル商人のために

リベーラはこの絵画はナポリで1642年に制作している。注文主はかつて考えられていたナポリ総督であるメディナ・デ・ラス・トレース公爵ではなく、フランドルのとある商人である。フランドル画家たちは、同郷人たちに物乞いを描いた作品(ブリューゲル(父)による《乞食たち》ルーヴル美術館所蔵、R.F.730)を習慣づけた。こうしてフランドル商人たちは、とりわけムリーリョ(《乞食の少年》、ルーヴル美術館、INV.933)といったスペイン人画家たちに同様の作品を注文したのである。
バレンシア地方出身のリベーラは、非常に早い時期にスペインを離れてイタリアへ旅立っている。彼はまずローマに滞在してカラヴァッジォ派と交流を深めた。その後1616年にナポリに定住し、その地で1652年の死去まで留まっている。彼はその都市で最も人気のある画家となり、苦悩する人物や年老いた人々が大きな位置を占める宗教画を数多く制作している。

光と壮大性

リベーラによるこの作品は、彼がカラヴァッジォの闇の世界からボローニャ派(アンニーバレ・カラッチやグイド・レーニ)やヴェネツィア派(ティツィアーノ)の画家の影響である光の世界へと発展した成熟期に属している。全身像のこの肖像画で、リベーラは上から下まで物乞いを大きく描き、威厳と壮大さをモデルにもたらしている。カラヴァッジォ時代の作品のように、リベーラは顔と両手の上で光と影による対比を用いながら形状の柔軟性を強調している。一方で物乞いは、以前の作品のような薄暗い背景ではなく、まばゆい空が支配する風景の上に浮かび上がっている。ほとんど自然な光が作品を満たしている。人物像は鈍い色彩の抑えられた色階によって描かれ、空の青い輝きと対比されている。リベーラの筆づかいは非常に滑らかである。

出典

- GERARD POWELL Véronique, in Écoles espagnole et portugaise, catalogue du département des peintures du musée du Louvre, Paris, Éditions de la Réunion des musées nationaux, 2002, pp. 228-231.

- SULLIVAN Edward J., "Ribera's Clubfooted Boy : image and symbol", in Marsyas, Studies in the history of Art, XIX, 1977-1978, pp. 17-21.

- SPINOSA Nicolas, Ribera, Naples, 2003, pp. 192, 200-201, 328, 246.

作品データ

  • フセぺ・デ・リベーラ(ハティバ、1591年-ナポリ1652年)

    《エビ足の少年》

    1642年

  • カンヴァス、油彩

    縦1.64m、横0.94m

  • 1869年、ルイ・ラ・カーズによる遺贈

    M.I. 893

  • 絵画

    ドゥノン翼
    2階
    ムリーリョ スペインの黄金期 16‐17世紀
    展示室26

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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作品の補足情報

右下地面の上に署名および制作年:Juseppe de Ribera español F.1642少年の持つ紙上の記載:DA MIHI ELIMO / SINAM PROPTER AMOREM DEI