Go to content Go to navigation Go to search Change language

ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>《エマオの巡礼》

《エマオの巡礼》

© 2004 RMN / Gérard Blot

絵画
イタリア絵画

執筆:
François Aline

ヴェロネーゼが若い頃に描いた最初の聖書中の食事風景であるこの作品は、同時代の肖像画を含んだ劇中の一場面として構成されている。ヴェネツィアのとある貴族一家がエマオの夕食(ルカ24章13-35節)に参加しており、その間に二人の弟子がパンを割いた瞬間に復活したキリストに気付いている。天上的なものと地上のものを緊密に混ぜ合わすことによって、ヴェロネーゼはキリストに備わった人間性を強調している。

伝統的な図像表現を超えて

復活後のキリストは、弟子たちの前に繰り返し出現している。ここでは左側の風景の上に描かれた隙間に、エマオへ向かう巡礼者とキリストとの出会いが見受けられる。この挿話の続きは画面の前景で繰り広げられており、イエスが目を空に向け食事の間にパンを祝福するその瞬間が描き出されている。この神聖なるしぐさによって、二人の弟子はキリストであることに気付き、驚いているのである。
ヴェロネーゼは伝統的な図像表現に留まらず、この奇蹟を、宿場ではなく宮殿の中で、縦溝装飾の柱の付いた三角ぺディメントがある扉の前で描き出している。さらに画家は、起こっている出来事にほとんど無関心な一家族を、この宗教的情景の中に描き加えているのである。この対比は、当時流行していたヴェネツィア風の豪華な衣装に混ざり合っている古代風の衣装によって、より一層高められている。

宗教的場面と集団肖像画

作品に溢れる逸話的場面の多さが、その解釈を多少混乱させている。例えば、前景で犬と戯れる金髪の少女たちは、その魅力と愛らしさで作品の主題を覆い隠している。子供たちは、この絵における作戦上の軸となっている。というのも、見る者の高さに描かれた彼らの配置は、聖なる場所を劇場の演壇へと変える、真の演出を創り出そうとする画家の意図を表しているからである。若年期のこの作品の中で、ヴェロネーゼは自らの様式を確立しようと試みているのだ。こうして画家は歴史画、集団肖像画といったジャンルを取り混ぜ、青い空の上に浮かび上がっている建築物に対する彼の好みを明確に表現している。未だに注文主が分かっていない、この最初の宗教的主題を扱った大作は、《カナの婚礼》における演劇的効果を予告しているのである。

作品データ

  • パオロ・カリアーリ、通称ヴェロネーゼ(ヴェローナ、1528年-ヴェネツィア、1588年)

    《エマオの巡礼》

    1559年頃

  • 画布に油彩

    縦 2.41m、横 4.15m

  • INV. 146

  • 絵画

    ドゥノン翼
    2階
    国家の間
    展示室6

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

チケットを購入する