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作品 《エルカナと二人の妻ハンナ、ペニナのいる風景》

絵画部門 : オランダ絵画

《エルカナと二人の妻ハンナ、ペニナのいる風景》

© 2009 Musée du Louvre / Erich Lessing

絵画
オランダ絵画

執筆:
Collange Adeline

《エルカナと二人の妻ハンナ、ペニナのいる風景》は、ベルヒェム作品の中でも、牧歌的風景を背景とする初期の最大の歴史画の一つである。

聖書の一場面か?

作品にはエルカナとその二人の妻ハンナとペニナが登場しており、おそらく旧約聖書の一場面を描いているものと思われる。前景で遊んでいる子供たちはおそらくペニナの子だろう。何故なら優しいハンナは、永遠なる神への熱心な祈りの末に母親になりたいという願いが聞き入れられて妊娠するまで、長い間不妊だったからである(サムエル記上)。後景に見える羊飼いの小さく茶色いシルエットとは明確に異なるこれらの中心人物が、ヤン=バプティスト・ヴェーニクスとの共同作業によるものという説がかつて存在した。というのも、人物像の様式は、豊かでまばゆい色彩や、とりわけ逸話風の東洋趣味が際立つ嗜好(豪華な布地や羽飾りの付いたヴェール、ターバンなど)など、ヴエーニクスのスタイルにきわめて近いからである。しかしながら、摸作と言えるほどまでの模倣に達したベルヘムの作風を見分ける必要がある(そもそも、描かれている手はヴエーニクスと言うにはあまりにも重々しく不器用である)。

イタリア芸術の影響を受けた風景

ベルヒェムによる聖書を題材とした作品は比較的少なく、画家は何よりもまず、自らそのジャンルの発展に与って力あった田園風景において実力を発揮した。この作品の中で、物語は羊飼いとその群れにとっての隠れ場となっている、ゆるやかな谷の多い田園の調和の取れた展開を可能にしている。曲がりくねった一本の道が、丸みを帯びた丘とみずみずしい小さな木立の間へと蛇行しながら我々の視線を誘い込んでいる。アルカディア風に理想化された描写と場面を満たす柔らかな黄金色の光の根拠となり得る画家のイタリア滞在の可能性について、研究家の意見は未だに分かれている。いずれにせよベルヒェムが、イタリア旅行の経験がある画家たち、とりわけその義父のウィルスのアトリエに滞在していた際にそこから深く影響を受けたことは確かである。画家は同じく、非常にイタリア絵画の影響の濃いヤン・ボトの作品にも感嘆しており、彼の作品の中には構図に間を空けてすっきりさせるすらりと伸びた大木と言ったようなヤン・ボト作品の反映が頻繁に見受けられる。

影響力を持った有名画家

ニコラース・ベルヒェムはとりわけ多作な作家であり(800点以上の作品が知られている)、当時の人々から非常な名声を博した。その作品の多くは大変な成功を収め、当時の芸術に相当な影響を及ぼしている。特に、ピーテル・デ・ホーホやカレル・デュジャルダンといった著名な画家の師であったことでも知られている。幻想的で装飾的なベルヒェムの田園風景は、次の世紀に続くフランソワ・ブーシェのロカイユ様式の絵画にもインスピレーションを与えている。

出典

- Gods, Saints & Heroes : Dutch painting in the age of Rembrandt, catalogue d'exposition, Washington, National Gallery of Art, 1980 - 1981 ; Detroit, Detroit institute of arts, 1981 ; Amsterdam, Rijksmuseum, 1981,  Washington, 1980, pp. 198-200.

作品データ

  • ニコラース・ピーテルス・ベルヒェム(ハールレム、1620年-アムステルダム、1683年)

    《エルカナと二人の妻ハンナ、ペニナのいる風景》

    1647年

  • カンヴァス、油彩

    縦1.66m、横1.38m

  • 1816年パリ、リヴィエール・ド・リール夫人より取得

    INV. 1046

  • 絵画

    リシュリュー翼
    3階
    オランダ 17世紀前半
    展示室30

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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作品の補足情報

制作年と署名:C BERGHEM 164(7) ?