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作品 《カリストの懐胎を知ったディアナ》

絵画部門 : フランドル絵画

《カリストの懐胎を知ったディアナ》

© 2005 RMN / Gérard Blot

絵画
フランドル絵画

執筆:
Collange Adeline

作品の制作年は1615‐1620年頃と思われる。イタリア風だが少々不器用な人物像は、正しくブリルの手によるものであり、長い間考えられていたイタリア人画家のものではない。ブリルはここでアニバーレ・カルラッチおよびドメニキーノの手法を手本にしている。

ディアナの怒り

オウィディウスによる著書『変身物語』における興味を引く描写のように、ディアナとその同伴者たちが弓と箙を下ろし、涼やかな林の影で休息を取ろうとしているところである。他のニンフ達が明るい水面に入ろうと準備している一方で、美しいカリストは自分のヴェールを脱ぐことを拒んでいる。ジュピターがディアナの姿に化身して彼女を誘惑したためで、彼女は丸みを帯びた腹という不興を必死になって隠そうとしている。パウル・ブリルは狩猟の女神がカリストの不貞を見つける瞬間を選んで描写しており、怒りに満ちた他のニンフがカリストの衣服を剥ぎ取ろうとしている。三日月を手にした女神は告発する者のしぐさで処女として留まっていられなかったカリストを追い出そうとしている。ニンフたちのしぐさと同様に、彼女達の衣服の色彩は非常に演劇風で、鑑賞する者の視線を導き、画面を通してそこで繰り広げられている惨事を我々に理解させようとしているかのようである。

イタリアとフランドルの中間点

作品の風景は巧みに組み立てられ、交互に演出された暗い部分と明るい部分が空間を彫り上げている。同時にブリルは、15世紀に完成された明るい色と寒色を水平線の色彩として用いるかの有名な空気遠近法を適用しており、アントウェルペン時代に得た教養の優れた点を活かして自然の見事な描写に到達しており、水と空の青みがかった透明感を演出し、オークルと茶色のぼかしを生き生きと扱い、さらさらと音をたてる植物の中に緑色を多数用いている。一方で作家の画風は1582年から滞在したイタリア芸術との出会いによって根底的に変化する。ほとんど幻想的とも言えるマニエリスムで、作家はより構成された作品を展開し、風景の中に人物像を完全に同化している。この新たな感覚はカルラッチやドメニキーノの古典主義に非常に似ており、実際に画家はドメニキーノと共同で多数の装飾画を制作している。不器用ながらも非常にイタリア風である作家の女性像は、あるイタリア人画家の手によるものと考えられたこともあるが、実際はブリル自身の制作である。

風景の進化における重要な段階

この絵画は間違いなくディアナの物語を描写した装飾画の連作に属していた作品で(おそらくバッサーノ・ディ・スストリのジュスティアーニ邸にあるCamerino de Dianeの壁装飾画)、こういった神話に関する連作は芸術庇護者を喜ばせるものであった。パウル・ブリルはフランドルの嗜好をローマの総括的な感覚に統合させ、風景画の発展に根本的な一段階をもたらした。彼の作品はヨーロッパ中で名声を博し、彼を最も偉大な風景画家の一人として位置づけた。作家は多数の芸術家たちに影響を与えており、特に有名な画家の名前だけでもアルバーン、ルーベンス、クロード・ロラン、さらにはニコラ・プッサンが挙げられる。

出典

- WHITFIELD Clovis, Les Paysages du Dominiquin et de Viola, Fondation Eugène Piot, Monuments et mémoire, tome 69, 1988, p.114-116.

作品データ

  • パウル・ブリル(アントウェルペン、1554年‐ローマ、1626年)

    《カリストの懐胎を知ったディアナ》

    1615‐1620年

    ルイ14世コレクション

  • カンヴァス、油彩

    縦1.61m、横2.06m

  • 1674年、ファブリツィオ・スパーダ枢機卿による寄贈。

    INV. 207

  • 絵画

    リシュリュー翼
    3階
    フランドル 16世紀末 風景画と歴史画 ルーベンスの初期作品
    展示室15

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
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開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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