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ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>《キリストの磔刑》

《キリストの磔刑》

© 1997 RMN / Daniel Arnaudet

絵画
イタリア絵画

執筆:
Maisonneuve Cécile, Thiébaut Dominique

《キリストの磔刑》を劇的に描いたこの作品においては、ジョヴァンニ・ベッリーニは初期のすべての作品に顕著に見られる自らの義兄アンドレア・マンテーニャの影響から解放されているように見える。作品の中で画家は叙情性に満ちた独自の様式を確立しており、それは洗練された光の処理や、風景の中に巧みに埋め込まれた人物像の中に現われている。

「キリストの磔刑」

丸く張り出した小丘に突き刺さった十字架が、左側に見える町の城砦と共に背景の風景の上に浮かび上がっている。死んだキリストの両側には、その母親と聖ヨハネが立っている。右側では、青いマントを纏った聖母が正面から描かれ、腕を差し出し、手のひらを我々に向かって開いている。左側の聖ヨハネは両手を結んでキリストの方へと振り向いており、その少し開いた口元からは嘆息が漏れているかのようだ。

ベッリーニとマンテーニャ

ジョヴァンニ・ベッリーニはこの絵画の中で彼の義兄であるアンドレア・マンテーニャ(1431-1506年)の表現方法を未だ踏襲していることが分かる。たとえば、十字架が立てられた地面の丸く張り出した感じ(ルーヴルにあるマンテーニャの《キリストの磔刑》のように)や、とりわけ人物像の身体に張り付いた、しわの寄った衣服のデッサンにその影響を認めることが出来る。しかしながらベッリーニは、1460年頃マンテーニャの導きにより、この義兄の作《神殿奉献》と《オリーブ山での苦悶》と同じ主題の絵を新たに描くに至るものの、それらの作品の模倣からは解放されているように思われる。ベッリーニはこの作品の中で、自然の、より穏やかで和らげられた光景を展開すると同時に、とりわけ、キリストの身体から発する光に劇的な役割を与えることによって、義兄の影響から脱している。

叙情的な一時

作品の中で、ベッリーニはマンテーニャとは隔たりのある「叙情的な一時」を描き出している。画家は、1470年頃にミラノの《ピエタ》(ブレーラ美術館)に見られる激しい詩情へと画家を導くことになる道を、すでに歩みつつあるのである。ルーヴルの《キリストの磔刑》は、大作《聖ウィンケンティウス・フェルレリウスの多翼祭壇画》(ヴェネツィア、サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ大聖堂)と同時期に制作されたと考えられている。

作品データ

  • ジョヴァンニ・ベッリーニ(ヴェネツィアでの記録あり、1459年-ヴェネツィア、1516年)

    《キリストの磔刑》

    1465年頃

  • 木に油彩

    縦71cm、横63cm

  • 1970年取得

    R.F. 1970-39

  • 絵画

    ドゥノン翼
    2階
    グランド・ギャラリー トスカーナと北イタリアの絵画 15‐16世紀
    展示室5

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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