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ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>《キリスト哀悼》

Lamentation sur le corps du Christ

素描・版画
16世紀

執筆:
Mancini Federica

若年のジョヴァンニ・ベッリーニは、1453年以来、その義理の兄であるアンドレーア・マンテーニャに強い影響を受けた。後にベッリーニは、独自の表現豊かで自由な作風を練り上げていったが、それがこの《キリスト哀悼》によく見て取れる。ベッリーニは生涯この主題を描き続けた。《ピエタ》を描いたいくつもの素描と絵画が残っているが、そのうち、ミラノのブレーラ美術館に所蔵されている絵はその最も有名な例である。

泣き悲しむ絵

「もしこれらの泣きはらした眼が汝にも涙を流させそうになるのであれば、それはジョヴァンニ・ベッリーニの作品が泣いているのだ。」プロペルティウス(『哀歌』第1巻、第21章、3節)に基づくこの銘文が、ミラノのブレーラ美術館の《ピエタ》の下部に、飾り枠付きで表題のように描かれている。かつて、ルーヴルの素描はこの傑作に関連付けられていたが、形態上の相違点から、評家は二つの作品が別々に制作されたものと考えるようになった。ブレーラ美術館の絵の銘文は、画家ベッリーニがこのモティーフに対して抱いていた特別な関心を示しているが、光景の悲愴感を際立たせようとしているルーヴルの素描についてもそれが言える。素描を特徴付けている深い感情表現は、描かれている人物が、その身振りや表情を通して「苦しみを共有」しているところから来るものである。

感情の広がり

長く固い土台(墓石か?)の上で、キリストの遺骸は右の聖母と、左の聖ヨハネにより支えられている。両脚は短縮法で描かれており、奥行きは、石棺の縁に力なく置かれた腕、および軟膏の入った小瓶によって強調されている。右側には、両手を合わせた聖マグダラのマリアが、他の三人の方に向かって、ほぼ横向きになって跪(ひざまず)いている。キリストの頭部と胴体との傾き、その身体を支える聖母の腕、そして聖ヨハネの引き気味の両肩によって、画面の斜めのリズムが強調されているが、聖マグダラのマリアの位置はそのリズムにアクセントを与えている。構図の中心は画面の左側に位置していると同時に、人物同士の感情の対話がそれを特徴付けている。すなわち、人物の悲嘆と愛情とをいや増すかのような、曲線的な動きがキリストの身体を取り巻くように広がっているのである。

傑作の異本

《キリスト哀悼》の細部には、その素描表現の驚くべき緻密さを見て取ることができる。例えば、キリスト像の細く濃いハッチングは、その身体を力強く描写していながら、一切の感情の高まりを打ち消している。暗い部分では、描線はより大きく、より簡素になっていると同時に、修正(描き直し)の跡が見える。聖ヨハネの右手がその例である。この素描はベッリーニの晩年の作のうちに入る。制作年は16世紀初めとされているが、ルーヴルの素描の人物像を再び描いている他の二つの素描、すなわち、ロンドンの大英博物館のそれと、レンヌ美術館のそれとの比較から、1510年以前に制作されたということはない。

出典

- BACOU Roseline, Dessins du Louvre, Ecole italienne, Paris, Flammarion, 1968, notice 6.

- HUMFREY Peter, Pinacoteca di Brera, Scuola veneta, sous la direction de F. Zeri, Electa, 1990, pp. 52-54, notice 21.

- REARICK William R., Le Siècle de Titien : L'âge d'or de la peinture à Venise, exp. Paris, Galeries nationales du Grand Palais, RMN, 1993, pp. 275-276, notice 9.

作品データ

  • ジョヴァンニ・ベッリーニ(ヴェネチア、1430年頃-ヴェネチア、1516年)

    《キリスト哀悼》

    1510年以前

  • 上部がアーチ形に切られた紙に、ペンおよび褐色インク

    縦13 cm、横18.3 cm

  • ジュゼッペ・ヴァッラルディ・コレクション(1784-1863年) 、エメ=シャルル=オラース・イス・ド・ラ・サル・コレクション、1878年にイス・ド・ラ・サルにより寄贈

  • 素描・版画

    保存上の理由により、当部門の作品は常設展示室では展示されていません。

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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