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ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>《サビニの女たちの掠奪》
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《サビニの女たちの掠奪》
© Musée du Louvre, dist. RMN / Angèle Dequier
絵画
フランス絵画
ルイージ・オモデイ枢機卿のために描かれた作品である。主題はプルタルコスの著作(『ロムルス伝』)から取られ、ローマ人たちが自分の妻に娶るためサビニの女たちを掠奪している場面が描かれている。プッサンは、1635年頃に同主題を描いた最初の絵画を制作している(ニューヨーク、メトロポリタン美術館)。
絵画とその分身
プッサンの伝記を書いたイタリア人のベローリによると、この絵はルイージ・オモデイ枢機卿のために描かれたと言われている。枢機卿は、1685年に死去するまで作品を保管し、枢機卿の死後、相続人がこの絵をルイ14世に売却した。というのも、ルイ14世が、ほとんどパリにいなかったにもかかわらず(プッサンは、1640年から1642年にかけてのパリ滞在を除く生涯のほぼ全てをイタリアで過ごした)、アカデミーの画家たちの模範となったプッサンの作品蒐集に熱心だったからである。プッサンは、すでに1633-1634年に、この主題を扱った別の作品を、大使としてローマに赴任していたクレキ元帥のために制作していた。この最初の作品は、ニューヨークのメトロポリタン美術館に所蔵されている。こうした例はこの絵に限ったことではなく、プッサンの作品の中には、数年の間を置いて同じ主題を取り上げたものが頻繁に認められる。このような制作方法によって、プッサンの構図を刷新する能力のほどが測られるが、その最も有名な例は、プッサンが7枚の絵画からなる2つの連作を制作した《秘蹟》である。
ローマの繁栄に必要な女たち
この絵は、古代ローマ建国の神話的なエピソードの一つを描き出している。ローマは、ロムルスによって創建されたばかりであった。ローマ人は、生まれたばかりの若い国の繁栄のために子孫を残そうとしたが、ローマには女性が少なかったため、集団掠奪の一計を案じた。こうしてローマ人は、サビニ人たちをわざと祝宴に招き、その際に女たちを掠奪し、男たちを追い散らした。3年後にサビニ人は、仕返しにローマを襲撃する。しかしこの争いは、兄弟と夫たちの間に身を挺して割って入ったサビニの女たちのおかげで回避された。こうして二つの部族の間に、平和がもたらされたのである。プッサンが描くことにしたのは、掠奪の場面である。左側に立ったロムルスが、眼下の出来事を支配している。ロムルスのポーズは、古代の皇帝の彫像に直接由来する。プッサンは、画面の中心部では、群衆のパニック状態と男女の間の対峙に焦点を当てている。場面全体は、遠近法に則って描かれた建造物が占める背景の前に展開している。この建造物の占める背景が、作品に消失点を与えている。さらに人物像全体は、画面の両端から引かれた2本の対角線に沿って構成されており、この2本の対角線は、遠景が見渡せる部分で交差する。こうして絵画のダイナミックな面が強められているのである。
絡まり合う身体
掠奪を扱った主題は、16世紀以降大変な人気を博した。この主題は、彫刻作品と同様に、絡まり合う男女の身体の表現を可能にするだけでなく、様々な表情を描写し、とりわけ絵画においては、群衆とパニックの効果を描き出すのに適ったテーマであった。こうして掠奪の主題は、芸術家たちに造形上の豊かな可能性を与えてくれたのである。掠奪を語るエピソードとして、サビニの女たちの掠奪以外に最も頻繁に登場するのは、パリスによるヘレネの掠奪、ゼウスに掠奪されたエウロパ、ケンタウロスのネッソスによるデイアネイラの掠奪、そしてベルニーニが制作した彫刻作品で知られている、プルトンに連れ去られたプロセルピナである。プッサンの絵画の前景左側に描かれた一群は、おそらくベルニーニの作品に想を得たものと思われる。
作品データ
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ニコラ・プッサン
《サビニの女たちの掠奪》
1637-1638年頃
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油彩、カンヴァス
縦1.59 m、横2.06 m
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ルイ14世コレクション(1685年取得)
Inv. 7290
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リシュリュー翼
3階
ニコラ・プッサン
展示室14
来館情報
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)
休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
