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《ジェームス・リー・ハーヴェイ准尉の肖像》

© 1995 RMN / Hervé Lewandowski

絵画
イギリス絵画

執筆:
Odin Alice

絵画のための下絵デッサンを描かないことで知られているレイバーンは細密画家としての制作活動から始め、しっかりと描かれた男性の大肖像画の描写に優れた画家であった。

軍人の穏やかさ

レイバーンによる肖像画の美点は、多くの場合、頻繁に抑えられた色階に見られるその素晴らしい手法の構成にある。ここでもそれは容易く認められ、赤・白・黒と背景の装飾と幾つかの青い点のみが画面を色づけている。
一方で軍人のポーズは、主題の持つ厳格さと対照的である。壮麗な軍服でポーズを取るのではなく、片手で毛羽の立派な帽子をもち、もう片方の手でサーベルを掴んでいるだけである。軍人はリラックスしており、顔つきは穏やかさを湛えている。まだ若い准尉の様相からは、生きることに対する一種の喜びが漂っている。
レイバーンは敏捷な筆線によって画面に独特なタッチを加えている。軍服の布地や准尉の輝く長靴に認められるように、描線はより活発で官能的な仕上げをもたらしている。この刷新的な筆づかいは、レイバーンの同時代の多くの人々には理解し難い自由で革新的なものであった。

軍人肖像

軍人肖像画は18世紀のイギリスで流行した。このジャンルは、当時展開されていた政治的軍事的出来事と肖像画との結合を可能にした。実際18世紀は植民地化の時代であると同時に、新しい連合王国の創造と発展の時代でもあった。従ってイギリス君主権の強化や安定化に貢献した人物たちの描写は非常に重要だったのである。

イギリスにおけるスコットランド人

サー・ヘンリー・レイバーンは、金銀細工師、そして細密画家としての見習いを経た後、20歳の時にラムジーの第一助手であるダヴィッド・マーティンと出会い、彼から当時の偉大な肖像画家たちの作品を学び取った。
レイバーンは常に自然なしぐさに関心を抱いており、とりわけ下絵を描かずに作品を制作し始める方法に執着していた。男性の肖像に対する好みは、軍人、権力者や実業家といった男らしい人物像に見られる僅かに粗暴で力強い表現へと画家を導いた。1784-1786年に渡るイタリア滞在は、画家に多大な影響を及ぼしている。
レイバーンは、間違いなくスコットランド人の最も偉大な肖像画家であった。少なくとも、騒乱もなく1707年にイギリスに統合されたばかりの母国の中でのみ制作することで成功を収めたのは彼のみである。

作品データ

  • サー・ヘンリー・レイバーン

    《ジェームス・リー・ハーヴェイ准尉の肖像》

  • カンヴァス、油彩

    縦2.38m、横1.47m

  • 1995年、ルーヴル友の会による寄贈

    R.F. 1995-9

  • 絵画

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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