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《スフィンクスの謎を解くオイディプス》

© 2010 RMN / RMN / Stéphane Maréchalle

絵画
フランス絵画

執筆:
De Vergnette François

ギリシア神話の登場人物であるオイディプスが、伝説の怪物スフィンクスが出した謎に答えているところである。この絵は、当初アングルが「ローマから送った作品」に含まれていた人物習作であったが、20年近く経ってアングルは構図を拡大し、歴史画として描き直している。この時アングルは、元の絵に見られたアルカイックな傾向を抑えたが、オイディプスは、類まれな形態的な調和を見せる人物像であり続けている。

怪物を打ち負かした人間

岩の切り立った風景の中で、ギリシア神話の登場人物であるオイディプスが、裸体でスフィンクスと向かい合い、横向きに描かれている。女性の顔と乳房、ライオンの身体と鳥の翼を持ったこの怪物は、洞窟の中の暗闇に身を置いている。テーバイ地方にあるこの場所を通り過ぎる旅人全てにスフィンクスが出す謎に、オイディプスは答を見出す。怪物が、「朝に4本、昼に2本、夜に3本の足を持ち、その上声を出すものは何か」と問うと、オイディプスはそれは人間であると答える。なぜなら、人間は幼児の時は4本足で這い、成人になると2本足で歩き、老人になると杖を使うからだ。
画面の下には切断された足や人間の骸骨が描かれ、先にこの地を通り、謎を解くことができずに命を落とした旅人たちを思わせる。背景では、オイディプスの連れが恐怖にかられて逃げ出している。さらに奥には、テーバイの町の建物がかすかに見える。
この作品の主題は、人間の知性と美の勝利を謳い上げている。この場面はまた、自らの運命を前にした人間のそれでもあり、なぜならオイディプスの出生時に神託が予言したように、この快挙によってやがて彼はテーバイの王となり、自らの母イオカステを妻にするからである。古代末期からアングルに至るまでの間、この主題は稀にしか取り上げられなかったが、19世紀になると、とりわけギュスターヴ・モロー(1826-1898年)といった多くの芸術家を魅了するようになる。

歴史画となった「ローマから送った作品」

この作品は、1808年にアングルが最初に「ローマから送った作品」である。その当時この絵は、ローマのフランス・アカデミーの奨学生全員に義務付けられていた単なる人物習作(フランス語で「アカデミー」と言う)だった。作品は、アカデミー会員の審査に付されるために《ヴァルパンソンの浴女》(パリ、ルーヴル美術館)と共にパリに送られた。アカデミー会員は、オイディプスのモデリングの弱さと明暗表現の乏しさを批判した。アングルは、1827年にこの習作に再び取り組み、サロンに展示するための歴史画に描き直した。アングルは、画面の3方を拡大して、スフィンクスの姿を大きくし、背景に旅人の連れを描き加えている。

幾何学的な調和と擬古主義

アカデミーの規則にしたがって、アングルは実際のモデルを写生した人物習作を描いた。アングルは、モデルを古代の彫像《サンダルをほどくヘルメス》(パリ、ルーヴル美術館)と同じ姿勢でポーズさせた。このポーズは、モデルの身体の筋肉や力強さ、その断固たる態度を際立たせている。オイディプスの体つきや手足、彼が抱えている投げ槍が、調和の取れた幾何学的な形態を描き出している。明瞭な輪郭、抑制された明暗表現や、オイディプスの人物像に施されたわずかな表面のモデリングが、この絵にアルカイックな面を与えている。この擬古主義は、アングルがギリシアの壺を好んだことに由来している。1827年にアングルがこの絵を描き直した際には、構図のアルカイックな性格が抑えられ、ロマン派的とまではいかないにせよ、より近代的な印象が与えられている。こうしてアングルは、いくつかの部分をより暗くし、恐怖に怯えた人物を描き加えたのである。

出典

- ROSENBLUM Robert, Ingres, Cercle d'art, Paris, 1968, pp. 80-81.

- KORCHANE Mehdi, in Maestà di Roma. Da Napoleone all'unità d'Italia. D'Ingres à Degas. Les artistes français à Rome, catalogue d'exposition, Rome, Académie de France à Rome, Villa Médicis, Rome, Electa, 2003, pp. 489-490.

作品データ

  • ジャン=オーギュスト=ドミニック・アングル(モントーバン、1780年-パリ、1867年)

    《スフィンクスの謎を解くオイディプス》

    1808-1827年

  • 油彩、カンヴァス

    縦1.89 m、横1.44 m

  • 1878年、デュシャテル伯爵夫人による遺贈

    R.F. 218

  • 絵画

    ドゥノン翼
    2階
    ダリュ 新古典主義
    展示室75

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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作品の補足情報

左下に署名および年記:I. INGRES PINGEBAT 1808