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作品 《デル・カルピオ伯爵夫人、ラ・ソラナ侯爵夫人》

絵画部門 : スペイン絵画

《デル・カルピオ伯爵夫人、ラ・ソラナ侯爵夫人》

© 2007 Musée du Louvre / Angèle Dequier

絵画
スペイン絵画

執筆:
Delenda O.

教養豊かな貴族階級人で、戯曲作家でもあるマリア・リタ・バレネチェア(1757-1795)は、1775年にラ・ソラナ侯爵のデル・カルピオ伯爵に嫁いだ。作品はモデルの死去直前に描かれている。

貴婦人の肖像

ラ・ソラナ侯爵夫人のマリア=リタ・デ・バレネチェアは、マドリッドの高官で、ゴヤの庇護者ホベリャノスと深い親交があったフアン・デ・マタ・リナレスと結婚した。夫婦はアルバの高名な公爵夫人の友人で、マドリッドのゴヤの住居の近くに住んでおり、「教養豊かな」スペイン人の典型的な代表例で、改革に関心を示していた。慈善事業で有名であった伯爵夫人は、道徳的な特徴の戯曲を執筆していた。彼女の肖像画はおそらく1794年末から1795年初頭に制作されており、夫人は1795年12月に死去している。
夫人はバスク地方の伝統的な黒い衣装を着ており、刺繍の施されたパンプスを履いた足を覗かせている。髪には褪せた薔薇色のリボンの大きな殻で出来た見事な花をつけており、当時の流行を取り入れたと思われる。

病人の肖像

この魅力的な肖像画は、画家とモデルの間に存在する互いの同情にその美点の一部が挙げられる。苦痛に慣れ親しんでいた二人の人物は、お互いを理解し合っていたのである。ゴヤは38歳の若い夫人の勇気を讃え、死を自覚している夫人は、誇りを持って姿勢を正し、尊敬の眼差しで画家を見つめている。優美さに欠ける様相にもかかわらず、女性は魅力を湛えている。病の痕跡が認められる熱っぽい顔つきは、厳粛で思いやりに溢れた大きな黒い瞳で覆い隠されている。極限まで簡略化された配置、関心を引き寄せる要素が全て除かれた灰色の背景は、ベラスケスの肖像画を連想させる。無駄のなさがモデルの気品を際立てている。透明感のある青みがかった灰色の背景、並置された軽やかなタッチによるスカーフの軽やかな紗は、印象派の訪れを告げる錯覚を起こすかのような手法で仕上げられている。

ゴヤ、前衛的肖像画家

心を揺さぶるラ・ソラナ公爵夫人の姿を描いた時、ゴヤは「ベラスケス派」の伝統を目覚しく現代化し変化させた独自の様式を完成させる。同様に、作品には版画作品によってゴヤが鑑賞したと思われるゲインズバラやレノルズによる新しい影響も認められる。儀礼的なポーズを取っているものの、豪華な布地を喚起させる透明感のある洗練された筆づかいが施された豪華な画家の肖像画群からは、宮廷夫人たちの姿が再生され、彼女たちの人間的な本質を際立てることを目的としている。譲歩のない心理学的探求、観衆と肖像画における対話、黒と灰色の見事な調和、視線によって再構成される布地の震えの暗示を備えたラ・ソラナによって、ゴヤは肖像画ジャンルの頂点へとたどり着いたのである。こうして前衛的な画家の才能は、フランスではドラクロワやマネといった画家を含むヨーロッパにおける様々な世代の芸術家たちに影響を及ぼすことになるのだ。

作品データ

  • フランシスコ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス(フエンデトードス、1746年-ボルドー、1828年)

    《デル・カルピオ伯爵夫人、ラ・ソラナ侯爵夫人》

    1794-1795年

  • カンヴァス、油彩

    縦1.81m、横1.22m

  • 1942年、用益権によるカルロス・デ・ベイステギの寄贈1953年ルーヴル収蔵

    R.F. 1942-23

  • 絵画

    シュリー翼
    3階
    カルロス・デ・ベイステギの寄贈作品
    展示室A

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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