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《ニンフ》

© Musée du Louvre/P. Philibert

彫刻
ルネサンスのフランス

執筆:
Montalbetti Valérie

1549年のアンリ2世のパリ入城の際に制作された泉はジャン・グージョンの作品で、恐らくピエール・レスコーの協力を得たものである。レ・アール界隈に設置されたこの泉は背の高い門のような形をなし、王室一行が通る場所であるサン=ドニ通りに二つのアーケード、復路様には、一つだけアーケードが立てられた。ここに展示されている横長の浅浮彫りはアーケードの下にあったものである。

幼児達の泉

《幼児達の泉》は、1549年のアンリ2世のパリ入城儀式の際に立てられ、もともと二つの道が交叉する角に建てられたロッジア(開廊)で、二つのアーケードが一つの道に面し、もう一つの道にはアーケードが一つだけ面していた。ジャン・グージョンは水の精を祀る場所という古代の伝統と結びつけ、水のニンフ達を表す薄い浮彫りでこれを装飾した。この海の世界の波が蛇口から出る水量の少なさを補った。ルーヴルの《ニンフ》はそれぞれのアーケードの土台を装飾した。1787年、「幼児達の墓地」」のあった場所は衛生上の理由から浄化され、そこに新しい広場が作られ、泉は立方体の四阿(あずまや)に再構築された。帝政時代に給水が改善され、滝状の波を吹き出させることが可能になった。水の流れから保護する為、浅浮彫りは1810年に建物の土台から取り外され、1824年にルーヴル美術館に所蔵された。

新しい構想

ジャン・グージョンは、枠に姿を適応させ、その姿のみで十分であるという浅浮彫りの新しい構想を導入する。グージョンは石の僅かな厚みの中に空間のイリュージョンを創りだす。グージョンのニンフ像はフランスには前例のない古代との類似性を見せる。
裸で横たわるネレイデスは古代の石棺に彫られた海の勝利に想を得ている。このように、ニンフとトリトンの構図は、16世紀に良くデッサンされた、ローマで見られたグロッタフェラータの石棺の構図の大部分を採用したものである。髪の毛を紐で首筋に留めたトリトンの髪型は、1512年にローマで発見され1797年までバティカンで展示されていた《テヴェーレ》(ルーヴル美術館)の髪型に似る。石の中に深く彫り込まれた、髪房が波打つニンフの髪型は、古代彫刻の髪型を模倣したものである。
グージョンはまた、フランソワ1世からフォンテーヌブロー宮殿へ呼ばれ工事を相次いで指揮した、ロッソ(1495—1540年)とプリマティッチオ(1504—1570年)のようなイタリア人アーティストにも発想を得ている。
《ニンフと海龍》では、フランソワ1世のギャラリー向けの、ロッソのデッサンによる《フォンテーヌブローのニンフ》のポーズと筋肉質の腿部を採用している。グージョンは、プリマティッチオからは、引き伸ばした女性のカノン、細い肩、そして高くまた小さい胸を和らげながら取り入れている。細く平行したプリーツを成す布襞は、フィレンツエの彫刻家ベンベヌート・チェㇽリーニの《フォンテーヌブローのニンフ》(ルーヴル美術館)によりもたらされた案で、ニンフの裸体とコントラストを成す。

ギリシアの美

しかしながら、グージョンは彼独自のものである流動性を導入している。布襞の波動は、柔軟に螺旋を成す人物の線や、貝や海の動物の尾の渦巻きと戯れる。この柔らかく絡み合う曲線が構図にリズム感を与える。表面の装飾的な表し方(貝、小さな波、鱗)やアモルの悪戯っぽい表情が無邪気な陽気さ持つこの作品を生き生きさせている。フォルムの優雅さや滑らかさ、輪郭線の純粋さ(体の外郭線)、柔軟な肉付けは、この浅浮彫りに非常に個性的な優雅さを植え付けている。グージョンはギリシアの理想美の秘密を再発見したようである。

出典

- BEAULIEU Michèle, Description raisonnée des sculptures du musée du Louvre, t. II Renaissance française,Éditions de la Réunion des musées nationaux,  Paris, 1978, pp. 94-96.

- COLOMBIER Pierre (du), « Un Modèle antique de Jean Goujon », GBA, t. II, 1930, pp. 26-30.

- COLOMBIER Pierre (du) (pseud. de Pierre Poinçon de la Blanchardière), Jean Goujon, Albin Michel, Paris, 1949, pp. 64-66.

作品データ

  • ジャン・グージョン、1540—1563年の間活躍

    《ニンフ》

    1549年

  • MR 1736 et MR 1738: 高さ0.74m、幅1.95m、奥行き0.12mMR 1737: 高さ0.73m、幅1.95m、奥行0.12m

  • 1818年ルーヴル付与

    M.R. 1736

  • 彫刻

    リシュリュー翼
    1階
    ジャン・グージョン
    展示室14

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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