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《マスター・ヘア》

© 2007 Musée du Louvre / Angèle Dequier

絵画
イギリス絵画

執筆:
Odin Alice

フランシス・ジョージ・ヘアの肖像画は、フランスにおけるレノルズの最も有名な絵画である。10歳の長髪の少年が、幼児の衣服を身に付けて描かれており、属する階層の同年代の子供たちと同じようなモスリンを着ている。この作品は瞬くうちに有名になり、イギリス芸術の代表的作品となった。

単なる無垢な肖像画、もしくは子供の世界に対する深い熟考?

子供の肖像画の中でも、これだけ自然な肖像を見るのは非常に珍しいことである。レノルズはこのごく幼い子供の無邪気さを見事に捉えている。長い巻き毛や薔薇色の頬骨、さらに右腕の開放的なしぐさは、活発で本能的な姿でモデルを見事に描写している。木々と緑の自然によるほとんど空気のような軽やかな装飾は、自然の調和や真実味、率直さに対する感情を高めずにはいられない。
その他の者が理解することができない画面の外の遠くにある何かを見つめるこの少年を、レノルズは申し分なく画面に配置している。白い肌、輝く瞳、活発なしぐさは、背景のより一層薄暗い色彩と対照的である。こうして画家は、外の世界には全く無関心な最も優位な子供の世界を表現しているのである。
未だ金髪である子供の髪や彼の後ろの木に映る光沢のある金褐色と、ベルトに使われている布地の間の繊細な呼応が、画面に活気を与え、子供の甘美さを高めている。

絵に描かれた幼少期

子供を描いた肖像画作品は、レノルズの輝かしい業績のひとつであり、ペネロープ・ブースビーの肖像のような、幼少期の詩情と甘美さを喚起した作品群や、よりユーモアに溢れたもの、もしくはより一層簡略なものがある。一方で、より一層優美で型にはまった、可愛らしさが薄い描写も見受けられるが、これはレノルズが自然な姿に重点を置いていたからである。
「大肖像画」の伝統は、とりわけ有名な《青衣の少年》を描いたゲインズバラによって、既に打ち破られていた。一方でレノルズはサイズを狭めることで全身像の肖像画を放棄することによって、気取らない新鮮さを透かし見せることに成功している。この絵画は1790年にロバート・シュウによって《幼少時代》というタイトルで刷られている。その後《幼少時代》は、イギリスの用事の典型的な例証と見なされている。

レノルズ:イギリス芸術の主役

18世紀初頭、イギリスにおける絵画はとりわけ多くの外国人画家によって制作されていた。この状況を打開するためには、国内の芸術家を養成し助成すると同時に、唯一の特徴を携えたイギリス芸術を創り出す必要があった。1768年にロンドンにロイヤル・アカデミーが設立され、この機関は頻繁に開かれた展覧会のお陰もあって直ちに成功を収めるようになった。
イギリス絵画の認知のために長年尽力してきたレノルズが、アカデミーの初代会長となった。そこで彼にはイギリス絵画という流派の基礎確立という重責が課せられた。彼は古典的で厳しい教育を提言しており、それは歴史的にも有名な芸術に関する彼の演説によって知られている。多大な才能を認められた画家は、1792年の死去の際には、イギリスにおける最も偉大な画家のひとりとして見なされている。

作品データ

  • ジョシュア・レノルズ

    《マスター・ヘア》

    1788年

  • カンヴァス、油彩

    縦77cm、横63cm

  • 1905年、パリ、アルフォンス・ド・ロスチャイルド男爵による寄贈

    R.F. 1580

  • 絵画

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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