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《モルトフォンテーヌの思い出》

© 2010 Musée du Louvre / Angèle Dequier

絵画
フランス絵画

執筆:
Pomarède Vincent

この物悲しさを呼び起こす、サンリス近郊にあるモルトフォンテーヌの沼の風景は、震えるような軽やかな筆遣い、靄のかかった雰囲気といった、1850年以降のコローの作品における変遷を表わしている。コローは、自らが多数所有していたピンぼけした初期の風景写真に想を得たとも考えられている。

構成された記憶

コローはアトリエで、エルムノンヴィルの近郊に位置するモルトフォンテーヌにある沼を思い描いていた。そこは画家が水面の反射と光の効果を研究するために、1850年以降繰り返し訪れた場所である。しかしここで留意しなければならないのは、この作品が、画家がこの地で描いたあらゆるイメージをもとにして、記憶を特別に構成したものであるということである。コローは、あらゆるイメージを含む一つの絵画を描いたと言える。1850年以降、コローの作品はより抒情的になり、技法も意図的に細部を省略したものになる。靄のかかった詩的な雰囲気によって、《モルトフォンテーヌの思い出》は画家の円熟期を代表する傑作と見なされている。

簡潔で厳格な構成

作品の構成は簡潔かつ厳格である。それこそが17世紀の巨匠たちが追求し、師がコローに伝えたものであった。前景の土手の上では一本の木が幕のようなものを形作り、木の背後では水面が見る者の視線を、青みがかった遠景が空へと続く無限の彼方まで導いている。画面から徐々に生じる哀愁に満ちた魅惑は、抑えられた色調によるものであり、ここでは空と水面の薄青色が、木々の茂みの茶色と緑色と調和している。早朝の光の印象はすでに消えうせている。実は、構図のバランスは、無駄なものが省かれた右側の部分と、通常登場する異教の女神の代わりに描かれた3人の少女によって活気が与えられている左側の部分との間の左右非対称によってもたらされている。

国家による取得

《モルトフォンテーヌの思い出》は、国家が1864年にコローから直接買い上げた作品の一つである。作品はナポレオン3世の帝室費から購入され、数年間フォンテーヌブロー宮に所蔵された後、1889年にルーヴル美術館に収蔵されている。

作品データ

  • ジャン=バティスト・カミーユ・コロー

    《モルトフォンテーヌの思い出》

    1864年

  • 油彩、カンヴァス

    縦65 cm、横 89 cm

  • 1864年にナポレオン3世の帝室費によって取得、1879年の判決により国立美術館連合に割当、1889年にルーヴルに収蔵

    M.I. 692 bis

  • 絵画

    シュリー翼
    3階
    コロー
    展示室73

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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