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《ヴェスヴィオ山の見えるナポリの眺め》

© 2008 RMN / Jean-Gilles Berizzi

絵画
フランス絵画

執筆:
Perny Michèle

メルジェッリーナ港から北を見たナポリ湾のこの眺めは、1734年から1753年に渡る長いイタリア滞在の間に描かれた。当時のその他の風景画家のように、ジョセフ・ヴェルネは、ヴェスヴィオ山がそびえるこの有名な湾を繰り返し描いている。さらにルーヴル美術館は、1748年に制作された署名入りの、この絵画の対作品《ナポリ湾の眺め》も所蔵しているが、対作品は南側の景色を描いており、火山は見られない。

神話的な土地

ヴェルネは、この世で最も美しい湾として讃えられ、イタリアへの旅路において避けて通れないこの湾の魅力におそらく勝てなかったのであろう。ここで画家は、早朝の黄金色の美しい光に包まれ、すでに活気づいている湾を描いている。海の上では一艘の船が旗を振り、様々な小船が乗客を乗せている一方で、港には多くの散策者がひしめき合っている。前景で接岸しようとしている漁師の前では、女や子供たち、背広を着て三角帽を被った男性に連れられた、ドレスを纏いかごを手にした優雅な女性や、彼女の子犬などが無頓着に戯れている。遠方では、ヴェスヴィオ山から灰色の煙がわずかに立ち昇り、この平穏な光景の上に影のようにたなびいている。

特定の景観図

フランス南部の装飾画家の息子であったジョセフ・ヴェルネは、地元の芸術庇護者のお陰でイタリアに旅立ち、ティボリやナポリを写生したり、パンニーニといった画家たちの許で学び、早くから風景画家および海景画家としてその名が知られていた。
こうしてヴェルネは、イタリア滞在中に、当時ヨーロッパ中に広まった地理学の発達に、芸術の分野で呼応したものと言える特定の景観図を数多く描いた。とりわけこの絵画は、湾に沿って並んだ家々と建物の正確で調和のとれた描写と同様、日常生活の綿密な細部の表現によって、この分野でヴェルネが到達した卓越した技法を物語っている。
色彩やとりわけ光あふれる描写によって表わされた穏やかな雰囲気に加えて、構図も巧みに配されている。こうしてヴェルネは、この土地の神話的な美しさと、それにもかかわらず活気に満ちた生活を越えて、ポンペイとエルコラーノの記憶を常に喚起しながら、同時に火山の潜在的な脅威を表わすことにも成功している。

ヴェルネと風景画

それまで純粋に装飾的な役割しかなかった風景画が、18世紀中頃に新たな次元を獲得することになったのは、ジョセフ・ヴェルネの作品を通してである。ヴェルネの作品は風景画のみで、特定の景観図から想像上の風景画、難破を描いた海洋風景、そして有名なフランスの港の眺めの連作に至るまで、繊細な観察力、有名で人々から愛された景観を忠実に表わした表現に、日常生活のいくつかの細部の自由な、あるいは理想化された解釈を結びつけている。
こうしてヴェルネは正当にも、18世紀風景画の偉大な代表的画家の一人であり続けている。

出典

- CONISBEE Philippe, Joseph Vernet, catalogue d'exposition, Londres-Paris, 1976-1977.

-  SAHUT Marie-Catherine, LAVEISSIERE Sylvain,  LOIRE Stéphane, Französische Malerei des 17.  und 18. Jahrhunderts aus den Louvre, catalogue d'exposition, Francfort sur le Main, Städtische Galerie im Städelschen Kunstinstitut.

作品データ

  • ジョセフ・ヴェルネ(アヴィニョン、1714年-パリ、1789年)

    《ヴェスヴィオ山の見えるナポリの眺め》

    1748年頃

    おそらく対作品と共に、教皇の許のフランス人外交官カニアック神父のためにローマで制作

  • 油彩、カンヴァス

    縦0.99m、横1.97m

  • サンクト=ぺテルブルク、1875年、パリでクシュレフ伯爵夫人コレクションの競売1976年、ルーヴル美術館によって取得

    R.F. 1976-21

  • 絵画

    シュリー翼
    3階
    ブーシェ
    展示室46

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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