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ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>《三人の裸婦》

Trois femmes nues

素描・版画
16世紀

執筆:
Grollemund Hélène

古くはアンニーバレ・カラッチの作とされていたこの素描は、今日ではその兄アゴスティーノによるものとされている。アゴスティーノがこの素描を描いたのは、パルマのパラッツォ・デル・ジャルディーノで制作していた時のことである。三人の裸婦のうち二人は、フレスコ画《テティスとペレウスの結婚》の右下に描かれているネレイスたちのための準備素描であり、フレスコ画は、1599年に行われた、注文主であるラヌッチオ・ファルネーゼと、マルゲリータ・アルドブランディーニとの結婚の寓意画である。この素描をサンギーヌだけで描いている見事な技巧は、この作品にモニュメンタルな芸術性と、古典的風格を加味している。

パラッツォ・ファルネーゼからパラッツォ・デル・ジャルディーノへ

弟のアンニーバレとの不和から、アゴスティーノは1599年ローマを去るが、その時、ファルネーゼ宮ギャラリーの丸天井の装飾画はまだ仕上がっていなかった。アゴスティーノはボローニャ、次いでパルマに移り、そこでラヌッチオ・ファルネーゼ(1569-1622年)のために働くことになる。1600年7月からは、アゴスティーノはパラッツォ・デル・ジャルディーノの広間の装飾を手がけるが、その死によってこの仕事は未完のまま残された。この四つのフレスコ画全体は、テティスとペレウスの間の愛を描いたものである。

ラヌッチオ・ファルネーゼの結婚のための寓意画

丸天井の中央では、キプロスにあるヴィーナスの庭で、三人のアモルが結婚に備えて矢の準備をしている。装飾画の注文主であるラヌッチオ・ファルネーゼは、自身、教皇クレメンス8世の姪であるマルゲリータ・アルドブランディーニ(1588-1646年)と結婚したばかりであった。ストゥッコ(化粧漆喰)の装飾に取り囲まれた三つのフレスコ画は、それぞれ三つの連続した挿話を表している。すなわち、《カリュブディスとスキラとの間でアルゴ号を導くテティス》、《ペレウスを逃れようとするテティス》、《テティスとペレウスとの結婚》である。この三つ目のフレスコ画は、神々にも人間にも打ち勝つ愛の力を描いたものであり、その順番はクラウディウス(紀元後370-404年頃)による祝婚の詩『ホノリウスとマリアのための祝婚歌』、およびカトゥルス(紀元前87-54年頃)の詩の形式を参考にしたものとなっている。

晴朗さと円熟味

この連作の下絵として認めることができる素描はいくつもある。例えば、今日ではメトロポリタン美術館(ニューヨーク)に所蔵されている、元マリエット・コレクションおよびエレスメア・コレクションに属していた両面の素描は、《アルゴ号を導くテティス》および《テティスとペレウス》の三人のクピドのための素描である。また、ウィンザー城にあるペンによる三枚の素描は、《テティスとアルゴナウタイ(アルゴ号の船員)》のためのものである。ルーヴルの素描の表側は、《テティスとペレウスの結婚》の場面中の二人のネレイス像のための下絵であるが、そこでは明らかに、二人が手にする貝殻には三つの真珠、すなわちラヌッチオの若い新婦の名の寓意と思われる三つの「マルガリータ(真珠)」が収まっている。素描の裏面は、モデルを写生した、ペレウスの上半身のための習作である。驚くべきことにアゴスティーノは、オラーツィオ・サマッキーニの素描《アポロンとガラテイア》(ルーヴル美術館蔵、Inv10494)に着想を得た構図を用いていると思われる。このことは、アゴスティーノの後期素描のいくつかにおいて新マニエリスム様式が見られることの説明ともなっている。豊満な肉体と、透き通った肌をもったネレイスたちは、素描の中でもフレスコ画の中でも同様にきわめて自然に描かれており、アゴスティーノの晩年の制作活動に特徴的な、光溢れる晴朗な光景を作り出している。

出典

- BACOU Roseline, Acquisitions du Cabinet des Dessins 1973 - 1983, cat. exp. Paris, musée du Louvre, 1984, notice 29.

- LOISEL Catherine, Le dessin à Bologne 1580-1620 : La réforme des trois Carracci, cat. exp. Paris, musée du Louvre, 1994, notice 39.

- LOISEL Catherine, Musée du Louvre, Département des Arts graphiques, Inventaire général des dessins italiens. Ludovico, Agostino, Annibale Carracci, Paris, RMN, Musée du Louvre, 2004, notice 298.

作品データ

  • アゴスティーノ・カラッチ(ボローニャ、1557年 -パルマ、1602年)

    《三人の裸婦》

    1600年頃

  • 白地の紙にサンギーヌ、裏面にサンギーヌおよび黒チョーク

    縦 26.3 cm、 横 37.7 cm

  • ヴェネチアのサグレード・コレクション、通称ボルゲーゼ画帖、個人蔵(フランス)、1981年ルーヴルにより取得

  • 素描・版画

    保存上の理由により、当部門の作品は常設展示室では展示されていません。

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水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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