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作品 《人間に驚くヴィーナスと三美神》

絵画部門 : フランス絵画

《人間に驚くヴィーナスと三美神》

© 1981 RMN / Daniel Arnaudet / Jean Schormans

絵画
フランス絵画

執筆:
Kazerouni Guillaume

ブランシャールは、ヴェネツィア派に近い色彩だけでなく、その想起される女性美からも「フランスのティツィアーノ」と呼ばれた画家である。かつて《シモンとイフィゲネイア》(ボッカッチォの『デカメロン』より)と名付けられていたこの場面は、未だ明らかでない古代の文学作品に基づいて描かれたと考えられている。

「フランスのティツィアーノ」

ジャック・ブランシャールは、1630年代における最も重要なパリの画家の一人である。ブランシャールは、リヨンのオラース・ル・ブランに学んだ後、イタリアに滞在してからパリに居を構えた。ヴェネツィア派の光と色彩に影響された作風から、「フランスのティツィアーノ」という名で呼ばれることになる。ブランシャールの作品からは、彼が、リュクサンブール宮殿の「マリー・ド・メディシスの生涯」連作を数年前に仕上げた、ルーベンスの芸術にも関心を寄せていたことがうかがえる。ルーヴルの絵画は、収蔵当時大変な話題となった。というのも、この作品の色彩の豊かさが、ルーヴル美術館に当時所蔵されていた同じ画家の《慈愛》と対照的だったからである。この作品の中で、ブランシャールは、「古典的」であるより「バロック的」である。

謎に包まれた神話

官能性の際立つこの作品の基になった神話のエピソードが何であるかは、今日に至っても明らかにされていない。美と愛の女神ヴィーナスが、息子のクピドと、その人数から三美神とわかるけだるそうなポーズの3人のニンフの傍らでまどろんでいる。なまめかしい金色の肉体が、一時的に天蓋として使われている大きなビロード地に呼応している。この官能的な光景に、通りがかった人間が呆然としているようだ。この場面は、女神ディアナがそのご一行と水浴中にアクタイオンに不意に見られる場面を想起させる。そこではアクタイオンは牡鹿の姿に変えられ、自分の猟犬にむさぼり食われてしまうのだが、この作品の女神は未だ眠りから覚めておらず、哀れな男の運命は今のところ定まっていない。この場面の描写を通して、画家は官能的な作品の一つを作り上げている。

ブランシャールと1630年代のフランス絵画

1630年代のパリの画壇の頂点にはシモン・ヴーエが君臨していた。当時のパリ画壇は多様性に富んでおり、首都では北方画家、イタリア画家、その他フランスのあらゆる地方からやって来た画家たちが行き交っていた。絵画制作の多様性は、国際色豊かなこれらの画家たちの存在に直接結びついていたのである。さらに、とりわけヴーエがもたらしたイタリアの絵画的革新と、フォンテーヌブロー派の確固たる伝統とが融合を見せていた。ブランシャールは、主題の選択だけでなく、人物像の配置によっても、そうした例を示している。またその一方で、北方からもたらされた自然主義的・マニエリスム的な傾向もうかがえる。当時ジョルジュ・ラルマンといった画家が幅広く活躍し、同様の傾向のクロード・ヴィニョンが大きな成功を収めたことを忘れてはならない。ブランシャールは、ヴーエ以上に、光の表現と人物の解釈によって、作品の中にこうした多様な影響を明らかにしており、それはルーヴル所蔵の絵画が雄弁に物語っている。この作品は、ブランシャールの最も偉大な傑作の中の一つに数えられる。

作品データ

  • ジャック・ブランシャール

    《人間に驚くヴィーナスと三美神》

    1631-1633年頃

    France

  • 油彩、カンヴァス

    縦1.70 m、横2.18 m

  • 1921年取得

    R.F. 2317

  • 絵画

    リシュリュー翼
    3階
    ルイ13世の画家たち
    展示室12

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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作品の補足情報

左下に署名:(J ?) Blanchar fecit