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作品 《公園の御一行》

素描・版画部門 : 19世紀

Equipage dans un parc

素描・版画
19世紀

執筆:
Goarin Véronique

コンスタンタン・ギースは、40歳で従軍記者となり、20年以上にわたって注意深い観察者としての才能を身につけた。ギースは、パリでこの経験を生かして、当時の社会の様相を鋭く描き出し、その時代の年代記作者となったのである。大衆は、この水彩画のような、ギースの軽四輪馬車の素描にとりわけ熱狂した。この水彩画では、明るいドレスをまとった2人の上品な女性が詩的なものを想起させ、黒い服を着込んだいかめしい、かしこまった従者と対照をなしている。

向こう見ずな特派員

コンスタンタン・ギースは、20歳のとき、ギリシア独立戦争のバイロン卿の陣営に加わって、竜騎兵連隊に従軍し、次いでイギリスの水彩画家トマス・ガーティンの孫の家庭教師となった。1842年から1860年にかけて、ギースは、『イラストレーティッド・ロンドン・ニューズ』誌の従軍記者として、オリエントとヨーロッパの現状を描き、報道素描家として活躍し始める。ギースは、クリミア戦争や二月革命のエピソードを、正確で書き込みも交えた素描において描き出し、こうした素描は、版画家によって木版画におこされることになっていた。このような経験は、ギースの観察力を研ぎ澄まし、ギースは何分か後には場面の特徴を捉えることができるようになる。こうして、ギースが60歳でパリに居を構えたとき、ギースは同じように社会のあらゆる階層を倦むことなく観察して描写した。ギースは、驚くべき確かさをもって、ペンや筆でざっと、第二帝政下の上品な女性のシルエットも、首都の最下層の女性のシルエットも描き出したのである。

近代生活の画家

『近代生活の画家』というのが、ボードレールがコンスタンタン・ギースについて物した重要な評論の題であり、それは1863年に『フィガロ』紙上に掲載された。ボードレールは、ギースのことを注意深い観察者であり、絶えず社会を探索し、それについて熱心に思索をめぐらす画家であると見なしている。ボードレールにとって、こうしたギースの素描は、「文明生活の貴重な資料」であった。ボードレールは、ギースが、日常生活を絵画表現にふさわしい主題にまで高め、近代生活を描き出す意味で、その時代の「歴史家」であると紹介している。素描家ギースは、パリの生活のあらゆる様相を描き出した。しかしながら、流行の衣裳によって存在価値を高められた女性は、1860年代以降、ギースの作品の中心人物になり、画家の創作欲をもっぱら刺激する主題となった。ギースのモデルには、社交界のご婦人方や優雅な有閑階級の女性もいれば、街の女や娼婦もいる。こうした社会に敏感な眼差しゆえに、ギースの素描には独特な雰囲気が漂っている。こうした雰囲気は、ボードレールの『悪の華』にも見られ、そこでは女性の世界と誘惑に対する同様のヴィジョンが示されている。

素描のみの作品

コンスタンタン・ギースの作品は、もっぱら素描のみであるように思われる。パリでギースは、その場で写生をせず、自宅で記憶に頼ってデッサンした。ギースは、対象を長く観察した後、かくかくの場面や人物の特異な側面を確実に浮彫りにしつつ、その本質のみを捉えて諸主題を描き出す。ギースは、常に光によって構成し、大きな絵画面にしか重要性を与えなかったが、年が経つにつれ、画面を一層単純化し、統一感を与えるようになった。ギースの素描の一部分は、馬と車を描いたもので占められる。ルーヴル美術館所蔵の軽四輪馬車の素描は、素早い線描および光と色彩を描きとめる水彩によって、こうしたテーマをしかるべく描き出している。古典主義的伝統から逃れたことを物語るギースの作品は、19世紀の素描の歴史の中で、その革新性において際立っている。

出典

- BAUDELAIRE Charles, "Le Peintre de la vie moderne", in Le Figaro, novembre et décembre 1863.

- PIERSANTI Gilda, Constantin Guys : il pittore della vita moderna, cat. exp. Rome, Palazzo Braschi, 1980, n 44.

- MARCHESSEAU Daniel, CHAZAL Gilles, PICHOIS Claude, DUFILHO Jérôme, LANCHA Christine, RICHARDSON Jonathan et GODEAU Jérôme, Constantin Guys, Fleurs du mal, cat. exp. Paris, Musée de la Vie Romantique, 2002-2003.

作品データ

  • コンスタンタン・ギース(フレシング、1802年-パリ、1892年)

    《公園の御一行》

    19世紀最後の30年

    1952年にカルル・ドレフュスの寄贈

  • 鉛筆、ペン、褐色インクの描線に水彩

    縦18.8 cm、横30.8 cm

  • Donation Carle Dreyfus, 1952

  • 素描・版画

    保存上の理由により、当部門の作品は常設展示室では展示されていません。

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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