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ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>《叫ぶ男の頭部》

Tête d'homme criant

Musée du Louvre, dist. RMN-Grand Palais - Photo S. Nagy

素描・版画
17世紀

執筆:
Mancini Federica

この素描がレーニ作であるということに異議が唱えられたことはいまだかつてなく、レーニの最も知られた素描の一つである。しかしながら、この素描が有名であるにもかかわらず、それを基に描かれた絵画に関する疑いが晴らされるには至っていない。実際、何枚もの絵画がこの《男の頭部》に関連付けられており、その中の二枚《デイアネイラを掠奪するネッソス》と《火葬檀上のヘラクレス》がルーヴル美術館に所蔵されている。

叫びの解剖学

この人物習作は、肩まで描かれている。斜め右前を向いた頭部は、後ろに傾き、首は短縮法によって表わされている。大きく開かれた口と引きつった目は、この人物の苦痛のほどを物語っており、まるで叫んでいるのが聞こえんばかりだ。この苦痛があまりに激しいため、痛みが痙攣となり、顔の線描が醜いしかめ面に変わってしまうほどである。この男の正確で激烈な描写は口に集中しており、顔の皺は、この真っ暗な口を開けた部分から発して全体に及んでいるように見える。

最初の構想

この素描は、フェルディナンド・ゴンザーガのために制作された4枚の「ヘラクレス物語」の絵画の中の一枚である《デイアネイラを掠奪するネッソス》と関連付けられている作品群の一つである。それにもかかわらず、これを基に制作された絵画は、素描作品よりしなやかな調子で描かれている。素描と絵画の二つの技法による表現の違いから、ルーヴル美術館の素描は、ミュンヘンのアルテ・ピナコテーク所蔵の絵画《アポロンとマルシュアス》に結び付けられる。皮を剥がれるマルシュアスの叫びに表された苦痛は、この素描で描写された男の苦痛に比較される。とどのつまり《叫ぶ男の頭部》は、おそらくルーヴル美術館の絵画《火葬檀上のヘラクレス》の最初の構想を表しているとも考えられる。いずれにせよ、この習作は、この時期のレーニの注文作の特徴である、苦痛を描き切るためのたゆまぬ追求を表している。

レオナルドに基づいて

《叫ぶ男の頭部》は、レーニの並外れた技量と深い教養を物語っている。ルーヴル美術館の素描は、レオナルド・ダ・ヴィンチの有名な手本、とりわけブダペストのシェップミュヴェシュティ美術館所蔵の《戦士の習作》の影響を示している。レーニは、ぱさぱさして短い髪の描写や、力強くもあり同時に嫌悪の念を起こさせる表現力の追求において、このレオナルドの典拠に個人的解釈を付け加えたのである。

出典

- CONTINI R., L'Anima e il volto, Ritratto e fisiognomica da Leonardo a Bacon, cat. exp. Milan, Palazzo Reale, 1998-1999, notice p. 253.

- LOISEL Catherine, Le dessin à Bologne, 1580-1620 : La réforme des trois Carracci, cat. exp. Paris, musée du Louvre, Editions de la Réunion des Musées Nationaux, 1994, p. 120.

- MICHEL Régis, Le Beau idéal ou l'art du concept, cat. exp. Paris, musée du Louvre, Editions de la Réunion des Musées Nationaux, 1989, p. 22-23.

作品データ

  • グイード・レーニ(カルヴェンツァーノ、1575年-ボローニャ、1642年)

    《叫ぶ男の頭部》

    1619-1621年

  • 紙に黒チョーク、サンギーヌ(と白チョーク)

    縦37.5 cm、横26.4 cm

  • カルロ・チェーザレ・マルヴァージア・コレクション、ピエール・クロザ・コレクション、ピエール=ジャン・マリエット・コレクション、1775年に国王美術品蒐集室のために取得

  • 素描・版画

    保存上の理由により、当部門の作品は常設展示室では展示されていません。

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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