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作品 《右方を見つめる、斜め前を向いた若い男の胸像》

素描・版画部門 : 18世紀

Buste de jeune homme, de trois quarts, regardant vers la droite

Musée du Louvre, dist. RMN-Grand Palais - Photo S. Nagy

素描・版画
18世紀

執筆:
Mancini Federica

1735年頃の作と推定されるこの素描は、白のハイライトをほどこした黒チョークの技法によって、驚くほど濃い色調で描かれている。ピアッツェッタの素描作品にこのタイプの若者は幾度も登場するが、ピアッツェッタはヴェネチアでかなり人気のある芸術家であり、ピエール=ジャン・マリエットの証言によれば、その素描は高価であった。この重要な蒐集家マリエットは、そのアルファベット順の所蔵品目録の中で、ピアッツェッタがとりわけモデルの写生に基いて大きな頭部を楽々と描いたりデッサンしたりするのに長けていたことを指摘している。

肖像画の小さな傑作

小さなサイズのこの素描は、驚くべき鮮烈さと生気とを備えている。黒チョークによる線描は、凝った効果をうみ出す。衣服の部分を表わす描線は太く震えているようであり、顔の細部を表わす描線は明確で確実であり、髪の部分には何本もの描線がざっと引かれている。衣服のヴォリュームは、黒チョークで塗ることによって表わされ、同様のやり方で豊かな髪が強調されている。ピアッツェッタがキアロスクーロ(明暗法)の効果を完璧に描写するのに駆使するこうした素描技法によって、顔の陰影やえくぼの描写、目の輪郭も強調されている。ルーヴル美術館所蔵の素描にきわめて近い2枚の素描を見ると、巨匠ピアッツェッタの作品においてこうしたタイプの容貌が頻繁に登場することがうかがえる。さらに、この二枚の素描は、ルーヴル美術館の素描が1730年から1740年の間に制作されたという推定を裏付ける補強材料ともなっている。この2枚の素描とは、1740年頃の作とされるケンブリッジのフォッグ美術館所蔵の《頭部習作》と、クリーヴランド美術研究所にある《若い物乞い》の準備習作である。

素描の流行

ピアッツェッタが描いた様々なテーマの中で、肖像のテーマは最もよく知られ、最も名声を博した。こうした肖像素描の例は豊富だが、その大多数がピアッツェッタの弟子の作とされることから、おそらく商売上の目的で制作されたものと思われる。素描は、1720年代から、それまで異論の余地なく優位に立っていた絵画と同じくらい高く評価されることになった。18世紀の優雅で軽快な様式に呼応した素描は、美術愛好家の収蔵庫から出され、芸術作品として壁に掛けられるようになったのである。ピアッツェッタは、ヴェネチアでこの新しい素描の流行に最も巧みに乗った芸術家の一人である。この素描が所蔵されていたマリエットのコレクションのように、その当時の最も重要なコレクションにピアッツェッタの作品が所蔵されていたことから、その時代のヴェネチアと国際的な次元におけるピアッツェッタの突出した存在感がうかがえる。

出典

- BACOU Roseline, Venise au dix-huitième siècle, peintures, dessins et gravures des collections françaises, cat. exp. Paris, musée de l'Orangerie, Éditions de la Réunion des musées nationaux, 1971, notice 141.

- KNOX George, G. B. Piazzetta, Disegni, Incisioni, Libri, Manoscritti, Vicence, Neri Pozza Editore, 1983.

- VIATTE François, Le Cabinet d'un grand amateur P.-J. Mariette (1694-1774) : Dessins du XVe siècle au XVIIIe siècle, cat. exp. Paris, musée du Louvre, Éditions de la Réunion des musées nationaux, 1967, notice 102.

作品データ

  • ジャンバッティスタ・ピアッツェッタ(1683-1754)

    《右方を見つめる、斜め前を向いた若い男の胸像》

    1730-1740年

  • ベージュ色の紙に黒チョーク、白のハイライト

    縦16.0 cm、横12.1 cm

  • ピエール=ジャン・マリエット・コレクション、1775年にパリでその競売、亡命貴族の財産として接収

  • 素描・版画

    保存上の理由により、当部門の作品は常設展示室では展示されていません。

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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