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《夏》

© 2010 Musée du Louvre / Angèle Dequier

絵画
フランス絵画

執筆:
Kazerouni Guillaume

モアブの貧しい下女であったルツが、ボアズの畑で落ち穂を拾うことを許される。ルツは後に、ダヴィデの祖父で、キリストの祖先に当たるオベドを産むことになる。

四季

《夏》は、リシュリュー公爵アルマン=ジャンのために、1660年から1664年にかけてプッサンが描いた、四季を表わす4枚の絵画から成る連作のうちの1枚である。1665年に、公爵はポーム球技で王に破れ、彼のコレクションからプッサンの作品13点を含んだ25点の絵画を引き渡した。こうして《四季》は、ヴェルサイユの王室コレクション、その後ルーヴルの共和国コレクションに加わることになったのである。各々の季節は、『旧約聖書』から取られた一場面と一日の中のある時間帯に結び付けられている。《春》は、自然の再生を、早朝の風景の中に描かれたアダムとイヴの姿に結び付け、刈り入れの様子が描かれた《夏》は、真上から照りつける太陽の下でルツとボアズの物語を描き出している。葡萄の収穫と午後の終わりの陽光によってほのめかされている《秋》には、カナンの葡萄が描かれ、最後に《冬》では、黄昏の光の中、ノアの大洪水の光景が描かれている。

音楽のように描かれた風景

陽の光に照らされた広大な風景の中で、農民たちが麦の収穫に勤しんでいる。前景に画家は、『ルツ記』から引用された聖書の物語を描いている。貧窮したルツは、麦の落ち穂を拾い集めるために畑に向かった。ルツはたまたまボアズの畑へと行き、若い娘に心打たれたボアズは、ルツが畑で落ち穂を拾うのを許し、最終的に彼女を妻として迎える。この2人の間には息子オベドが生まれ、その子孫には、キリストの祖先に当たるエッサイとダヴィデがいる。この物語は、キリストと教会の結びつきを予兆するものとして解釈された。この絵が、《秋》と共に、連作の中で最も明るい色彩で描かれているのに対し、最初と最後の作品に当たる《春》と《冬》はより暗い印象を与える。こうして四季の周期は、音楽作品のように、波瀾に富んだ場面がより穏やかな場面を取り囲むというリズムで構成されている。またプッサンは、巧みに構成された風景を通して、これらの作品に独特な詩情を与えており、そこでは自然と大気が、描かれた物語の意味合いを担っている。

最後の絵画

これら4点の絵は、プッサンの死の1年前に完成されており、画家の最後の絵画と思われている。そこには、詩情豊かで、革新的かつ複雑なプッサン芸術のあらゆる本質が認められる。確かに、四季の描写自体は目新しいものではないのだが、四季を風景として表現し、そこに聖書の場面を導入したのは、プッサンの独創である。四季連作はフランスに到着するや否や、大変な称賛を受けた。これらの作品に対する解釈から様々な仮定が生まれたが、それでも作品の内容の豊かさが尽きることはなかった。最後に、四季連作に見られる自由闊達で震えるような筆致は、画家の死後未完成のまま残された《ダフネに恋するアポロン》(ルーヴル美術館)においてもある程度認められるのだが、この筆遣いからは、生涯の黄昏時を迎えた老画家の手の震えが思い起こされ、見る者の心を打つ。

作品データ

  • ニコラ・プッサン

    《夏》

    1660-1664年

  • 油彩、カンヴァス

    縦1.18 m、横1.60 m

  • ルイ14世コレクション(1665年、リシュリュー公爵から取得)

    別称《ルツとボアズ》

    Inv. 7304

  • 絵画

    リシュリュー翼
    3階
    プッサン《四季》
    展示室16

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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