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ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>《大公レオポルド・ヴィルヘルムのアオサギ狩り》
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《大公レオポルド・ヴィルヘルムのアオサギ狩り》
© 2005 Musée du Louvre / Angèle Dequier
絵画
フランドル絵画
《大公レオポルド・ヴィルヘルムのアオサギ狩り》は、1652‐1656年頃に制作された政治的寓意が含まれた作品である。左側にはスペイン王の配下1656年までネーデルラント南部の統治者であった大公レオポルド・ヴィルヘルムが馬にまたがって帽子を被った姿で、背景には大公の統治する領土の首府、ブリュッセルが描かれている。当時盛んなエンブレムの象徴を用いながら、鷹とアオサギの争いは、勝敗の結果が定かでない戦いを象徴しているが、画中ではアオサギ(フランドルの象徴)が南からフランスの鷹に、北からはオランダの鷹に襲撃を受けているものの優勢に描かれており、戦いからどうにか切り抜けようとしているところである。
鷹狩り
作品は非常に貴族階級的な趣味であった空中での狩猟の場面を描写している。左端で馬にまたがった人物がレオポルド・ヴィルヘルム、スペイン領ネーデルラントの統治者で、二人の宮廷人に付き添われている。彼らの背後には、大公の住んでいる街ブリュッセルのシルエットが見受けられる。画面の中心で猛威を奮う二羽の鷹と一羽のアオサギの戦闘に向かって右側から一人の狩人が走り寄っている。鳥の間で繰り広げられている争いの描写は、自然主義的な描写で入念に描かれており、鷹の一羽は地面に背を向け、アオサギの激しい急襲にツメで空を切りながら立ち向かっている。もう一羽のハヤブサは翼を大きく広げ、嘴を使って凄まじい攻撃を加えている。
巧みな政治的アレゴリー
場面の写実的な活気と鳥類の自然主義的な描写にもかかわらず、観ている者は作品の不均衡から衝撃を受けてしまう。実際に、鳥のサイズはその他の物と比べて大き過ぎ、さらに中心部に置かれることによってそれが強調されている。この強調が、鷹匠による優雅な訓練の様子という作品の単純な解釈を越えた理解へと我々を促しているのだ。その解答はエンブレムについて記されたヨアヒム・カメラリウスの著作《象徴とエンブレム》の中に見つけることが出来る。すなわち、アオサギと鷹の戦いは、「勝利を収めようとしている者が最終的に破れることは珍しくない」という、勝敗の結果がわからない争いを表現するために用いられているのだ。それ故にここでは、協力して戦いを挑んでいるかのような二羽の鷹が表している北と南から攻撃を加えるフランスとオランダに対する不公平な戦いにおける、レオポルド・ヴィルヘルムに支持されたスペイン領ネーデルラントの抵抗をアオサギが象徴していることになる。争いの結果はまだ出ておらず、全ての希望は大公の勝利にかかっているのだ。
控えめで優美な色使い
テニールスはとりわけ大衆的な主題を描いた陽気な作品で知られており、野外の祭り、酒屋、農民の祝賀の様子を多数制作している。したがってこの作品は、レオポルド・ヴィルヘルムの下で制作活動を行っていた作家の新たな局面を示した作品であると言えよう。画家は大公の肖像画を複数描き、その中では大公の軍隊における功績や、思慮深い芸術庇護活動を称賛している。しかしこの作品の中では大公に対する賛辞はより控えめで、生命力溢れた風景へと再び重点が置かれている。色彩の色使いは非常に限られた灰色の色調に基づいており、木の葉の銀色がかった緑色や、空の青みがかった灰色には鷹の羽色が反響されている。筆さばきは大きく軽やかで、画面に浸透する優美な雰囲気に振動をもたらし、テニールスの風景画家としての才能を証明している。
出典
- KLINGE Margret (dir.), David Teniers the Younger : paintings - drawings, Anvers, Snoeck-Ducaju, 1991.
作品データ
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ダフィット・テニールス2世、もしくはテニールス(子)(アントウェルペン、1610年‐ブリュッセル、1690年)
《大公レオポルド・ヴィルヘルムのアオサギ狩り》
1652‐1656年頃
1784年パリにて取得、ルイ16世コレクションへ。
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カンヴァス、油彩
縦0.82m、横1.20m
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INV. 1887
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リシュリュー翼
3階
ヴァン・デイク
展示室24
来館情報
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)
休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
