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ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>《天然水晶製の水差し》
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《天然水晶製の水差し》
© 2001 RMN / Jean-Gilles Berizzi
工芸品
ルネサンス
元は枢機卿リシュリュー(1585年-1642年)のコレクションに属していた、この一枚岩の天然水晶でできた水差しは、1681年から1684年の間にルイ14世コレクションへ収蔵された。石は中世末期に加工され、16世紀になってミラノで物語の情景が彫り込まれた。装飾は同じくミラノで施されたものだが、きわめて質素である。この水差しは、飾り壺MR280とともに、中世の一枚岩の飾り壺の中では最も大きいものの一つとして知られている。
一枚岩の水差し
この水差しは、14世紀あるいは15世紀に、一つの天然水晶の塊から加工されたものである。もともとこの水差しは、表面に飾りがなく滑らかであったか、あるいは多面体をなしていたと思われる。その当時、これはロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート美術館にある多面体水差しに近かったであろう。なぜなら、あまり高くなく、厚い刳(くり)形により強調されている首の部分が似通っており、また、同じように曲線を描き、端に長いシュロの葉飾りのついた、凹凸のある取っ手をもっているからである。これは、内部が均一な、きわめて純度の高い水晶から彫り出されている。一方、蓋は16世紀の作である。蓋付き飾り壺MR280と同様、この水差しは植物の巻葉模様の彫刻により装飾されている。
彫刻による装飾
装飾は三層に区切られている。首部分は、それぞれがエンドウ豆の豆粒と莢(さや)の巻葉模様を両手に生やした男性の胸像があしらわれている。これらのモチーフは、互いに三つのシュロの葉飾りでへだてられている。刳形のついた首と胴のつなぎ目部分は、楕円形のカットと二つの丸い球形とが交互に彫り込まれている。胴部は、二重のリボンでつなぎ留められた8つの垂れ飾り、3つの花づな飾りが深く彫り込まれている。このきわめて自然主義的な装飾には、ザクロ、洋ナシ、オレンジ、リンゴ、ブドウの房、メロン、レモン、小キュウリ、タマネギ、そしてさまざまな穂が見られる。胴の底部には17の丸ひだ装飾が付けられている。一塊の石から切り出された取っ手にはシュロの葉飾りが彫り込まれ、そこから胴部のそれとよく似た垂れ飾りが下がっている。取っ手の端にはサテュロスの面が付けられている。
縁飾り部分
この天然水晶製の作品には、琺瑯引きの金による縁飾りが取付けられている。縁飾りは台座の円形部分、蓋のボタン形つまみの金輪、縁の周囲の円形部分だけに限られている。これらの部品には、黒の琺瑯によるモチーフ(丸ひだ、条線、巻葉)があしらわれているが、蓋の円形部分の上では、モチーフは、半透明の緑の琺瑯に艶消しの金を配したものから成っている。琺瑯引きの仕事は、彫刻部分と同様、ミラノで行われたものだ。というのも、巻葉模様および花輪飾りで装飾された壺は、ミラノで16世紀半ば頃に現れるからである。
出典
Alcouffe Daniel, Les Gemmes de la Couronne, Editions de la Réunion de musées nationaux, 2001, p. 232-233.作品データ
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《天然水晶製の水差し》
石細工:14-15世紀、および16世紀半ば 縁飾り: 16世紀半ば
イタリア、ミラノ
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天然水晶、琺瑯引きの金
高さ(蓋なし)26.3 cm、 高さ(全体)37 cm、 幅 20 cm、厚み(首)0.48 cm、 厚み(腹平均)0.6 cm
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元リシュリュー卿コレクション - 1681年から1684年の間にルイ14世コレクションへ収蔵
MR 281
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ドゥノン翼
2階
アポロンのギャラリー
展示室66
来館情報
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)
休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
