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ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>《太陽の讃歌》

L'Hymne au soleil, ou Orphée saluant la lumière

素描・版画
19世紀

執筆:
Chabod Christine

カミーユ・コローが、1850年頃に鉛筆より木炭を好み、色で染められた紙を用いたのは、この《太陽の讃歌》が完璧に表わしている、想像上の世界を想起させるのに最もふさわしい手段を、こうした技法に見出したからである。厳かな自然のただ中に身じろぎもしない人間の位置についてのこの思索は、黄昏の光に包まれて、この作品に神秘的、さらには幻想的な雰囲気を与えている。

昼と夜

コローは、ジャン=フランソワ・ミレー、テオドール・ルソー、ウジェーヌ・フロマンタンといった他の多くの芸術家と同様、デミドフ公のパリの新しい邸館の装飾事業に携わった。その際、デミドフ公付きの建築家アルフレッド・フェドーが、昼と夜のテーマを表わす大きな2枚の絵画パネルをコローに依頼したのである。コローは、1865年7月にフォンテーヌブローにある友人フィリップ・コメラのアトリエで、この二枚の作品を制作した。この素描およびルーヴル美術館に同じく所蔵されているその対作品《ディアナの睡魔あるいは夜》(R.F. 23334)も、この絵画パネルの下絵である。コローの伝記画家エティエンヌ・モロー=ネラトンによれば、コローは、その友人デュティユーとアラスに滞在していた間に、この2枚の下絵を描いた。

装飾画家

コローは、生涯を通して、今日消失してしまった他の装飾事業にも携わった。コローは、1847年に、ヴィル=ダヴレーに両親が所有していた庭園に建てられたあずまやを何枚もの場面で飾り、1855年から1860年にかけては、マニー=レ=アモーのレオン・フルリー邸の食堂の装飾画を描いた。また、1854年から1858年にかけては、スイスのグリュイエール城の装飾にも携わった。コローは、オーヴェール=シュル=オワーズにあるドービニー邸を飾るために役立つからと、弟子のウディノやドービニーの息子に何枚もの下絵を提供した。

様式の転機

この素描は、素描家コローの第二の手法を典型的に表わしている。1830年代のコロー初期の作品は、鉛筆か尖ったペンで描かれており、きわめて精緻な分析的ヴィジョンを物語っていた。逆に後期の素描は、きわめて作風が異なっている。1850年からコローは、現実にこだわりながらも、叙情的な自然観に次第に傾き、それ以降明暗効果が作品の中で主要な役割を果たすようになった。鋭い鉛筆の筆致は、白墨でハイライトをほどこされることもある木炭に道を譲り、その柔らかなアクセントは詩的で、時にメランコリックな雰囲気を強めている。この時期コローは、素描に、淡黄色、褐色あるいは灰色で染められた紙を使い始めた。その色合いは、深くビロードのように柔らかな陰影を描き出すのにふさわしい。

出典

- BACOU Roseline, Maîtres du blanc et noir au XIXe siècle : dessins du musée du Louvre, cat. exp. Dijon, musée des Beaux-Arts, 1975-1976, notice 13.

- MALBERT R., Corot, cat. exp. Manchester, City Art Galleries, Norwich, Castle Museum, 1991, notice 50.

- MOREAU-NÉLATON Étienne, Corot raconté par lui-même, Paris, 1924.

- POMAREDE Vincent, WALLENS Gérard de, Corot, la mémoire du paysage, Paris, Gallimard, 1996.

- ROBAUT Alfred, L'oeuvre de Corot : catalogue raisonné et illustré, Paris, 1905.

- SERULLAZ Arlette, Corot : le génie du trait : estampes et dessins. L'oeuvre gravé et dessiné de Corot, cat. exp. Paris, Bibliothèque nationale de France, 1996, notice 158.

- SERVOT Martine, Dessins de Corot 1796-1875 : XXIXe exposition du Cabinet des Dessins, cat. exp. Paris, musée du Louvre, 1962, notice 90.

- SERVOT Martine, Hommage à Corot, cat. exp. Paris, musée de l'Orangerie, 1975, notice 164.

- WALLENS Gérard de, Corot, l'homme heureux par excellence, Paris, Éditions de la Réunion des musées nationaux, 1996. Petit journal des grandes expositions, n 277.

作品データ

  • カミーユ・コロー(パリ、1796年-パリ、1875年)

    《太陽の讃歌》

    1865年

    コローがアルフレッド・ロボーに寄贈、アルフレッド・ロボー・コレクション、P.A.シェラミー・コレクション、レイモン・ケシュラン・コレクション、1932年にルーヴル美術館に遺贈

  • 淡黄色の紙に擦筆でぼかされた木炭と白のハイライト

    縦47 cm、横30.60 cm

  • Don de l'artiste à Alfred Robaut ; collection Alfred Robaut ; collection P.-A. Chéramy ; collection Raymond Koechlin ; legs au musée du Louvre, 1932

    べつめい《太陽の讃歌―光に敬意を表するオルフェウス》

  • 素描・版画

    保存上の理由により、当部門の作品は常設展示室では展示されていません。

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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作品の補足情報

木炭で左下に署名:COROT