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ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>《富のアレゴリー》

《富のアレゴリー》

© 2007 Musée du Louvre / Angèle Dequier

絵画
フランス絵画

執筆:
Kazerouni Guillaume

イタリアから戻ったヴーエの影響で、パリでは明るい絵画が圧倒的地位を占めるようになった。ヴェロネーゼを彷彿とさせるこの輝かしい寓意画は、世俗の財産(壺、宝飾品)や知識(本)までをも凌駕する精神的な富(空を指す子供)を暗示している。

ヴーエと装飾事業

1627年、ルイ13世は、10年ほど前にイタリアへ発ったシモン・ヴーエをフランスに呼び戻す。大変な名声を博していた画家は、フランスの首都に戻り、以降1649年に死去するまで画壇に君臨することになる。イタリア風の目新しいものの中でも、とりわけ造営装飾の分野において、ヴーエにはたちまち王やその周辺の人々からの注文が殺到した。こうしてヴーエは、直ちに作業を補佐するための本格的なアトリエを設置し、そこからはル・シュウールやル・ブランといった次世代の偉大な画家たちの多くが輩出されることになる。ヴーエの才能は、宗教画の分野だけでなく世俗的な絵画の分野においても発揮され、イタリアで学んだ新しい形式を、形態だけでなく内容にも吹き込んだが、一方でフォンテーヌブロー派に由来するフランスの伝統を忘れることもなかった。ヴーエの作品における主要な面の一つは、その当時のフランスにおいて欠けていた装飾の体系化を進め、個人の邸館や城館の装飾の中に神話や擬人像を導入することにあった。《富のアレゴリー》は、こうした一連の装飾事業を物語る、多数の見事な断片の一つである。ヴーエが携わった装飾事業には、過酷な運命が容赦なく襲いかかったと見え、どの作品も破壊を免れなかったのである。

ゆったりとしたドレープで覆われ、体をくねらせた大きな女性像が、建造物が描かれた力強い印象を与える背景の前で座っている。彼女は腕の中に一人の子供を抱えながら、傍に立って宝飾品を握った手を差し出しているもう一人の子供に視線を注いでいる。彼女の足元には、一冊の開かれた本と、寄せ集められた金銀の皿や壺という、2種類の静物が巧みに描かれており、そのうちの一つの銀の壺はアポロンとダフネの物語で飾られている。黄金と宝石のきらめく様が、女性像の纏う、渦を巻いたようなたっぷりとしたドレープ(ヴーエの特徴の一つである)と呼応している。女性の華奢な横顔、尖った鼻、赤らんだ頬、しなやかな長い指は、この大画家のあらゆる絵画に見受けられる細部描写である。この富の擬人像のために、ヴーエは、当時の画家の多くがそうであったように、チェーザレ・リーパの『イコノロギア』を参照している。各々の擬人像にきわめて正確な持物(じもつ)を割り当てながら、擬人像の表現を体系化したこの著作は、16世紀末に出版された。

来歴不詳

この絵は1706年の目録に初めて記載され、ヴェルサイユ宮殿の総督の間にあったとされている。この作品は、同じくルーヴル美術館に所蔵されているその他2点の《信仰のアレゴリー》、《勝利のアレゴリー》と共に、装飾画の連作として制作された可能性がある。しかし一方で、作品は18世紀初頭以降イーゼル絵画として扱われ、王のコレクションの中でも然るべき場所に展示されていた。この絵は、すでにそうした推定がなされていたように、前出の作品と同様、サン=ジェルマン=アン=レイのシャトー=ヌフから来た可能性がある。しかし、1706年以前の文献においてこの作品の記述は一切見つかっておらず、作品の来歴は未だ不明である。

作品データ

  • シモン・ヴーエ

    《富のアレゴリー》

    1635年頃

    サンジェルマン=アン=レイ、シャトー=ヌフ

  • 油彩、カンヴァス

    縦1.70 m、横1.24 m

  • ルイ13世コレクション

    Inv. 8500

  • 絵画

    リシュリュー翼
    3階
    ルイ13世の画家たち
    展示室12

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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