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ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>《小間物売りのいる南部の港》
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《小間物売りのいる南部の港》
© 2005 RMN / Thierry Le Mage
絵画
オランダ絵画
少々辛辣な風俗喜劇(七面鳥と犬のデュオが、色恋に興じているカップルへの皮肉な呼応となっている)が、誇張された異国情緒に溢れる背景(東洋とイタリアとを結ぶ港)の上に、古代文明の心地よい調べ(後景に見えるヘラクレスとカクスの組合わせ彫像)を伴って描かれている。
空想の港
場面は南部の港の暖かな光の中で繰り広げられている。ヤン・ウェーニクスは、父であり師であるヤン・バプティスト・ウェーニクスのイタリア風芸術から多大な影響を受けた。クロード・ジュレやヘルマン・ファン・スワネヴェルトらの作風を想起させる、きわめてヴェネツィア風の雰囲気に満ちた港の金色の色調は、それにより説明がつく。しかしこれらは、画家の純粋な想像に基づいて、その思い付きにより再構成されたイタリアなのである。東方の人々とゴンドラの色鮮やかな異国情緒、豪華な大型船、彫刻群(港を見下ろすヘラクレスとカクス、前景の「商売」の擬人像)の古代文明風の趣、そして右側には宮殿風建築の隠れた舞台袖。前景には、驚くことに果実と猟の獲物を取り合わせた静物が描かれ、伯父のヒスベルト・デ・ホンデクーテルの下で学んだ画法、すなわちヤン・ウェーニクスが得意とした狩猟の獲物を描く才能を想起させる。
陽気な喜劇
作品全体に浸透する輝く大気の繊細さにもかかわらず、登場人物たちは演劇の舞台の上で動き回っているかのようだ。この時、幻想的な風景は面白可笑しい喜劇の背景にしか過ぎない。珍妙さがコメーディア・デッラールテ(イタリア喜劇)の登場人物を連想させる、滑稽な衣装を着た、背の低い不格好な商人が、化粧と粉おしろいをたっぷりと付けた優雅なカップルに安物商品を勧めている。恋人に急かされている色っぽい女性は、金ぴかの小間物を前に無関心なふりを装っているが、その視線は彼女の所有欲をさらけ出している。画家はこれらの人物の欺瞞に満ちた態度を、前景の七面鳥に吠えつく犬と少年の戯れる姿に表現して、からかっているようだ。鶏の少々ピンと首を張った姿は、女性の偉ぶった頭の構え方を想起させずにはおかないが、この対比は、ほとんど阿(おもね)ることなく彼女の虚栄心を明らかにしている。
演劇と異国情緒:ロココの予兆
18世紀初頭に、ヤン・ウェーニクスは、ある種のわざとらしさはあるものの、多くのジャンルを融合させた、風趣ある作品を残している。詩的で明るい風景、古代彫刻によって示されている原典に関する教養、静物、東洋風の異国情緒、恋愛と動物モチーフによる風俗的場面。この演劇風の幻想画は、多くの点で、黄金時代の終わりとロココ様式の優美な発展を予兆しているのだ。
出典
- Les peintures du Louvre, des collections royales au Grand Louvre, catalogue d'exposition du Bicentenaire du musée du Louvre, Musée d'art de Yokohama, n 38, p. 303.作品データ
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ヤン・ウェーニクス
《小間物売りのいる南部の港》
1704年
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カンヴァス、油彩
縦1.17m、横1.39
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デン・ハーグ、ホラント州総督コレクション。1795年、ルーヴルに移送。
INV. 1938
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リシュリュー翼
3階
オランダ 17世紀後半
展示室39
来館情報
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)
休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
