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ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>《川と湾の遠景》
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《川と湾の遠景》
© 2007 Musée du Louvre / Angèle Dequier
絵画
イギリス絵画
フランスに存在するターナーによる唯一の作品であるほとんど抽象画とも言えるこの絵画は、画家の生前に展示されたことが一度もなかった。画家の経験もしくは光と色彩に関する探求の到着点であると同時に、作品はクロード・ロランの伝統を参照しながらも常にそれを刷新してきたターナーの奇抜さを示している。
画家の夢想
「これらの作品の中にはターナーが存在する。精妙な青みがかった湖は漠然とした輪郭を携え、遠方の湖は電撃が走ったような火の光の下、黄褐色の台地の果てにある。何てことだ!モネの個性やモネのようなその他の画家の独創性が取るに足らないものに思えてしまう。」エドモンド・ド・ゴンクールは1890年にこう記している。ターナーは作品の主題をぼかしがより一層鮮やかに際立つように、明るい色の背景の上に描いた色彩で表現している。
この作品における主題を言い当てるのは非常に困難である。絵画的もしくは物語的な真の基準が何も存在しないからだ。冗長によって浄化された色彩の斑点が、多少とも背景でしかない風景らしきものを喚起しているだけである。一方で画面の明度は紺碧の空の隅、湖から消え去る蒸気、湾の柔らかな塊からその姿を現している。着色されたもやの印象の中に結合されて、この絵画は観衆にこの作品独自の想像力や夢想を伝えているのである。
分類不可能な作品
ターナー以前の絵画とは非常に異なるこの作品は、未完成もしくは実験的な作品の類に属している。これらの作品は画家の生涯の晩年に当たる1845年頃に制作されており、画家はそれらの作品を少なくともそのままの状態で見せることを望んでいなかった。これらの作品は、より豊かで活気と斬新さに満ちた画家の晩年の様式を伝えている。ターナーは色彩によって純潔で崇高な光景の伝統的な枠を押しやることが出来たのである。
抽象画に近いこの作品は、20世紀が作り上げたターナーのイメージ、すなわち先駆者、発明者、現代芸術を弁護しているであろう練金術師に完全に合致している。そもそも画家の晩年の作品は、完成当時は中傷されたにもかかわらず、今日は非常に有名である。
副次的、しかし大いに再認識された画家
ターナーは版画作品を売りながら、更には友人のトマス・ガーティンと共に地誌的風景画を描きながら芸術家としての活動に踏み出した。1789年にロイヤル・アカデミーの学生となり、1802年にアカデミー会員となっている。
疲れを知らない勉強家であると同時に、飽くことを知らない旅人である彼は、スイス、イタリア、ライン川を通ってノルマンディーへと旅を続け、無数の水彩画と多数の油彩画を残しており、その大多数は今日ロンドンのテート・ブリテンに保存されている。
アカデミー会員であったにもかかわらず、彼は数多くのジャンルを手がける非常に独立した画家として留まっていた。野心的な歴史画から風景画、地誌的な版画作品から都市の景観画まで、彼異なる様式の絵画を展開し、数多くの本の挿絵を制作している。
作品データ
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ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー(ロンドン、1775年-チェルシー、ロンドン、1851年)
《川と湾の遠景》
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カンヴァス、油彩
縦0.94 m、横1.24m
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1967年、ピエール・ボルドー=グルーからの取得
R.F. 1967-2
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ドゥノン翼
2階
ゴヤ 18‐19世紀のスペイン絵画
展示室32
来館情報
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)
休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
