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ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>《広場の一群の人々》

Groupes de femmes en conversation devant des maisons à terrasses

RMN-Grand Palais - Photo M. Urtado

素描・版画
14-15世紀

執筆:
Mancini Federica

1983年に取得されたこの素描は、翌年にアントネッロ・ダ・メッシーナの作とされた。ルーヴル美術館はこうして、この画家の素描画の稀有な作品例をコレクションに加えることになったのだが、それまで知られていたアントネッロの唯一の素描は、この作品が現われて以来、その作者が誰であるか再検討に付されることとなった。人物像と、建築物に用いられている遠近法の完成度の高さは、イタリアの巨匠や北方諸派の最も進んだ研究成果に精通していたアントネッロの卓越ぶりを裏付けている。

日常の生活

この素描は、一部が欠損しているために、その全体の構図も実際の大きさも判別できない。これは、「イタリア風」のシナリオの中の、日常生活の一場面である。前景には、10人の女性の姿がさまざまな大きさの小集団にまとめられている(最も大きな集団は左手にある)。これは、背景の建築物の消失点とは別の消失点を示唆しているようである。たっぷりとした豊かな衣襞に身を包んだ女たちの中で、右端の女性が一人だけ、ヴェールなしで横向きに描かれている。他の女たちは斜め向き、あるいは後ろ向きに描かれているが、それが、細い描線で描かれている人物像の形の、洗練された筆致とゆったりとした大きさを強調している。また、暗い陰の部分には淡彩が施されている。この散在する人物群の背後には、植木鉢で飾られたテラスが張り出し、銃眼模様のあるいくつもの建物が、短縮法に従って連なっている。これらの建物は、奥の方で、銃眼の下に位置するアーチの左に描かれた、小さな人物(男だろうか?)のあたりに中心点をもつ遠近法に従っている。

制作に関するさまざまな仮説

この素描の制作年代については、さまざまな推測がなされている。というのも、ルーヴルの素描の左側部分に見られる女性の集団と同じ5人の女性の集団を表わした、ニューヨーク(メトロポリタン美術館、レーマン・コレクション)にある素描との間に、密接かつ複雑なつながりが認められるからである。ある仮説は、《広場の一群の人々》を15世紀の60年代初頭の作とし、もう一方の素描はその部分か写しであるとする。もう一つの仮説は、ニューヨークの素描を、作者の北方諸国への旅行期間、すなわち1450年代前後のものであるとする。作者はその後、1475年から1476年のヴェネチア滞在の最中に、このモデルをより物語的な手法で描き直した(ルーヴルの作品)のだ、というのである。提示された仮説はこれらがすべてではなく、そのことが、アントネッロの作品群の年代順構成の複雑さを裏付けている。

遠近法で描かれた現実の生活

ある芸術家の名声は、必ずしもその作品およびその生涯の完全な理解と相伴っているわけではない。アントネッロの場合がまさにそうである。というのも、その伝記のうちいくつかの部分、とりわけ北方諸国への旅行の真偽が、未だに定かではないからだ。だが《広場の一群の人々》は、人物像および衣襞の描き方における北方様式の影響をはっきりと示している。これは、アントネッロがペトルス・クリストゥスおよびジャン・フーケを知っていたことを裏付けるものだ。さらに、日常生活の一場面を表現するという選択は、アントネッロが北方の作風に触れたということを物語る一つの要素である。つまるところ、その技術の巧みさが、この北方の影響を、自身が育まれた文化環境の影響、すなわちイタリア・ルネサンスの遠近法に従って表現された家並みの描写として現われている作風と、融合させることを可能にしているのである。

出典

- BACOU Roseline, Acquisitions du Cabinet des Dessins, 1973-1983, cat. exp. Paris, musée du Louvre, 1984, p.7, notice 1.

- BACOU Roseline, Anciens et nouveaux choix d'oeuvres acquises par l'Etat de 1971 à 1985, cat. exp. Paris, Grand-Palais, 1985-1986, p.101, notice 29.

- FORLANI TEMPESTI Annamaria, "Validità di un metodo", in Kunst des Cinquecento in der Toskana, Italianische Forschungen, dritte Folge, Band XVII, Kunsthistorisches Institut in Florenz, Munich, 1992, pp.310-315.

- SAVETTIERI Chiara, Antonello da Messina, Palerme, éd. Flaccovio, 1998, pp.129-130.

- SZABO George, "Reflections on two Drawings by Antonello da Messina", in Drawing, Mars-Avril 1994, pp.121-123.

- THIEBAUT Dominique, Le Christ à la colonne d'Antonello de Messine, Paris, musée du Louvre, 1993, p.110.

作品データ

  • アントネッロ・ダ・メッシーナ(メッシーナ、1430年頃-メッシーナ、1479年)

    《広場の一群の人々》

    15世紀後半

  • ペンおよびインク、褐色の淡彩。右中央部に青色の淡彩の塗りあり。紙葉中央で分断、周囲に破れあり

    縦21.2 cm、横19.1 cm

  • サグレード・コレクション、1919年以前にリヨンの個人蔵、1919年以降にマリニャーヌ・コレクション、1983年ルーヴルにより取得

  • 素描・版画

    保存上の理由により、当部門の作品は常設展示室では展示されていません。

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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