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作品 《座る聖母マリアと幼子》

彫刻部門 : 17-18世紀のフランス

《座る聖母マリアと幼子》

© 1994 Musée du Louvre / Pierre Philibert

彫刻
17-18世紀のフランス

執筆:
Montalbetti Valérie

このテラコッタは版画との比較により鑑定された。版画の注解にはバラの冠を捨てようとする幼子イエスに囁く聖母マリアの咎めとある。

キリストの冠

フランソワ・アンから1971年にルーヴルに寄贈されたこの群像は、作品が表されているピエール・ダレの1640年作の版画により、ジャック・サラザン作と鑑定された。エッチングの注解「勝者は冠を軽蔑しない」が図像を明瞭にする。子供が手放そうとするバラの冠は間違いなくロザリオで、祈祷に使った大数珠(起源は聖母マリアに被せたバラの花綱飾り)を暗示する。また受難の茨の冠に先立つ勝者キリストの冠でもある。

小型の作品

このテラコッタの小像は完璧な仕上がりで、クルミの木に似せた濃い茶色の古色がつけられおり、原型ではなく一つの作品である。17世紀の個人信仰向け小型作品の発達を特徴づける。ルイ13世治下及び摂政時代(1630年−1660年)の有名な彫刻家ジャック・サラザンは、王室注文と同様に個人注文でもその手腕をみせる。ルーヴル美術館には他に二つの小像、《聖ペテロ》と《聖マグダラのマリア》が所蔵されているが、これらは、大法官セギエが自分の館の礼拝堂向けに注文した作品の縮小像で、法官とその妻の守護聖人を表している。

古典回想

ジャック・サラザンは、「孝心」の感情表現には友人の画家シモン・ヴーエ(《聖家族》、ルーヴル)と同様の資質を見せる。子供はポッチャリとして快活である。母性愛に満ちた聖母マリアは、非常に自然な動きで子供の方に身を傾け、その小さい足をつかもうとしている。優しくまた重厚な眼差しで子供を見つめる。子供は母親の方に頭を持ち上げ、母子の間には無言の親密な対話が生まれる。ローマに長い間滞在(1610年から1627年まで)したサラザンの造形術は古典の回想に満ちている。この聖母マリアの態度により、静かな美しさに満ちた純粋な横顔が映える。バンドで留められた中央に分け目のある髪は後ろでまとめられ、首筋がすっきりと見える。左側に繊細に流れ落ちるヴェールにより人物の優雅さが増す。作品は小型だが、ドレープが大きく記念碑的な印象を与える。マントの大きなプリーツは、左足の前進を強調しながら両足の上に積み重なる。この小像と《聖家族》(ルーヴル)等の幾つかの同彫刻家作の大理石の浅浮彫りとは当然比較されるが、これらの作品の間には態度の類似性や様式の特徴の同一性が見られる。

出典

- French Paintings and Sculptures of the 17th Century, Galerie Heim, Londres, 1968, pp.18-19.

- THIRION Jacques, « A propos d’une nouvelle terre cuite. Sculptures religieuses de Sarazin au musée du Louvre », in Revue du Louvre, 1972, n° 3, pp.145-154.

- BEYER Victor et BRESC Geneviève, La Sculpture française du XVIIe siècle au musée du Louvre, Bergame, 1977, n.p.

- Jacques Sarazin sculpteur du roi (1592-1660), catalogue de l’exposition,. Noyon, musée du Noyonnais, 1992, pp.91-92.

- Richelieu l’art et le pouvoir, catalogue de l’exposition, Montréal, Cologne, 2002, p.183.

作品データ

  • ジャック・サラザン、ノワイヨン1592年-パリ1660年

    《座る聖母マリアと幼子》

  • 古色付きテラコッタ

    高さ0.49m、幅0.24m、奥行き0.37m

  • 1971年フランソワ・アンによりルーヴルに寄贈

    R.F. 2979

  • 彫刻

    リシュリュー翼
    1階
    サラザン
    展示室18b

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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