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《悪魔を打ちのめす聖ミカエル》

© 2011 Musée du Louvre / Martine Beck-Coppola

絵画
イタリア絵画

執筆:
Cécile Scailliérez

この《悪魔をうちのめす聖ミカエル》は、おそらくウルビーノ公グイドバルド・ダ・モンテフェルトロのために1503-1505年頃に、この作品と常に組み合わせられる《ドラゴンに立ち向かう聖ゲオルギウス》(INV 609)と同時に描かれたと思われる。

ヨハネの『黙示録』から『神曲』まで

悪の寓意であるドラゴンに立ち向かう大天使聖ミカエルの戦いは、聖ヨハネの『黙示録』の中で言及されている。反逆を起こした天使らに対する大天使の闘争の結果、ドラゴンは打ちのめされ、地上に突き落とされる。この作品について言えば、そうした伝統的な場面描写は、偽善者と盗人の懲罰について語っているダンテの『神曲』の地獄編に想を得た付随的な場面によってより充実させられている。ある者たちは左側で金色の鉛の長祭服を着せられ、地面から出てきた後、燃え上がる怒りの街の前で行列を成して歩く姿が描かれている。右側ではその他の者たちが、裸で蛇や黒鳥に苛まれるままとなっている。

ウルビーノの宮廷で称賛された文学作品

このダンテの作品はウルビーノの宮廷できわめて好まれていたものであり、この絵画の注文は、グイドバルド・ダ・モンテフェルトロによるものか、さもなければ、その姉ジョヴァンナ・フェルトリア・デッラ・ロヴェーレによって、息子のフランチェスコ・マリア・デッラ・ロヴェーレが1503年に聖ミカエル騎士団に入団したことを祝うためになされたものではないかと思われる。作品は同じくルーヴル美術館に所蔵されている《聖ゲオルギウス》と対を成し、《聖ゲオルギウス》では非常に似通った精神が別の形で表現されており、ウルビーノ公の芸術庇護活動と明確に結びついている。キリストの騎士である聖ミカエルの十字架を暗示している白い背景の上に赤い十字架で飾られた聖ミカエルの盾の色彩からは、この作品が誰の、あるいは何のためのものであるのかという点についてはっきりとした関連付けが得られていない。

北方の強い影響

作品は1503-1505年に渡ってラファエッロが制作した非常に小さなサイズの絵画の連作の特徴を備えている。当時ラファエッロはペルージャとウルビーノの間を行き来していた。ペルジーノの影響が、この作品においては聖ミカエルの細長く踊るような姿に顕著に現われており、それが北方絵画、とりわけメムリンクや、またこれはこの絵画の独自性であるが、ヒエロニムス・ボッスの強い影響と結び付いている。ボッスはヴェネツィアに1500年頃滞在していたことがほぼ確かであり、地下の完全に想像上の世界に属する彼の幻想的でごく小さく繊細な生物たちや、意図的な光のきらめきの効果は、イタリア人画家を含めた多くの芸術家たちを魅了した。ラファエッロは彼から感化を受けた最初の芸術家の一人で、この作品においても、それは聖ミカエルに成敗される地獄の生き物らの姿や風景の中に見受けられる。

作品データ

  • ラファエッロ・サンツィオ、通称ラファエッロ(ウルビーノ、1483年-ローマ、1520年)

    《悪魔を打ちのめす聖ミカエル》

    1505年頃

  • 木板に油彩

    縦0.30m、横0.26m

  • ルイ14世コレクション(1661年取得)

    別称《小聖ミカエル》

    INV. 608

  • 絵画

    ドゥノン翼
    2階
    グランド・ギャラリー トスカーナと北イタリアの絵画 15‐16世紀
    展示室5

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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