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作品 《我が子の一人を喰うサトゥルヌス》

彫刻部門 : 17-18世紀のフランス

《我が子の一人を喰うサトゥルヌス》

© 2003 Musée du Louvre / Pierre Philibert

彫刻
17-18世紀のフランス

執筆:
Montalbetti Valérie

この恐ろしい彫刻はサトゥルヌス(ギリシア神話のクロノス)が自分の子供の一人を食べる姿を表す。これはまた時間が人生を貪るイメージでもある。種蒔きと葡萄の木の神サトゥルヌスは収穫の鎌を持つ。これは人生を刈り取る鎌でもある。シモン・ユルトレルはルイ14世の大造営業の為に働いたが、ここでは彫刻家の表現の強烈さが露わになっている。

第一回展覧会

サトウルヌスはシモン・ユルトレルが1699年9月の王立絵画彫刻アカデミー会員の作品展覧会に提出した小像である。フランソワ・ジラルドンは同じ展覧会に《説教をする洗礼者聖ヨハネ》(R.F. 4592)を提出している。これはルーヴル宮殿で行われた初めての展覧会で、1737年には「サロン」という呼称になった。

サトゥルヌスと時間

サトゥルヌスは古代イタリアとローマの種蒔きと葡萄の木の神である。空(ウラロス)と大地(ガイア)との間の息子のクロノス神のラテン語名である。クロノスは自分の妹のレアと結びつき、たくさんの子供を得る。この中の一人に自分の地位を奪われるという予言から逃れようと生まれて間もない子供達を食べてしまう。ルネッサンス期には同音類似から、サトゥルヌス-クロノス(Cronos)はクロノス(Chronos時間)と混同された。禿げて髭を蓄えた老人の姿で表され、時間の早さを象徴する一対の翼がつけられている。サトゥルヌスと時間は同じアトリビュートの鎌を持つ。鎌は実った麦や人間の人生を刈り取る。このように、自分の子供の一人を食べるサトゥルヌスは、全てを破壊する、過ぎていく時間のイメージとなる。

表現の力

シモン・ユルトレルは、ヴェルサイユ、マルリー、パリのノードルダム大聖堂の内陣、アンヴァリッド等のルイ14世の治下の大造営工事の為に働いた。装飾の統一を図る主席王室画家や建築総監の図案に従っての制作やグループでの仕事は個性を出す場が殆ど無い。ルーヴルの小像はこの彫刻家の才能や人間性を評価する作品となっている。br />ここでは、1690年のアカデミー入会作品の《聖母マリアと天使達が嘆くキリスト》の作品にも見られる様に、表現力に対する嗜好が全面に出ている。ローマに10年近く滞在し、ローマ・バロックに長く接触した影響が見え、力強さやダイナミックな跳躍を得ている。筋肉は膨張して静脈が突出し、眉をしかめた恐ろしい眼差しで既に赤子の手を口の中に入れているこのサトゥルヌス像には自然の力が漲る。歩いている動きが捕らえられ、左足は前進し、翼は広がり、髪房と顎髭は風にさらわれる。ドレープが流れ、大きくダイナミックな動きが強調されている。抵抗する子供は、握り拳をつくり、頭と体は後ろに反り返る。ピュジェのぎょっとするような大理石作品の成功の後は、恐ろしい場面を躊躇せず表現するようになる。サトゥルヌス像は、17世末に生まれたこの潮流の中に入る。

出典

- L’Empire du temps. Mythes et créations, catalogue d'exposition, musée du Louvre, Paris, 2000, n° 157, p. 161.

- BRESC Geneviève, « Saturne dévorant un de ses enfants de Simon Hurtrelle », in Nouvelles acquisitions du département des sculptures (1996-2001), Paris, 2002, n° 16, pp. 39-40.

作品データ

  • シモン・ユルトレル、ベテューヌ1648年-ジェンヌヴィリエ1724年

    《我が子の一人を喰うサトゥルヌス》

    1699年

    ルーヴル宮殿グランド・ギャラリーに展示、1699年9月の王立絵画彫刻アカデミー会員作品展覧会に提出。

  • 大理石

    高さ64cm、幅22cm、奥行き24cm

  • 2000年ルーヴル友の会寄贈

    R.F. 4644

  • 彫刻

    リシュリュー翼
    1階
    ジラルドンの地下展示室
    展示室20

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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