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作品 《書き物をする男の胸像》

素描・版画部門 : 17世紀

Etude d'évangéliste

素描・版画
17世紀

執筆:
Mancini Federica

ストロッツィの素描作品の作例は少ない。ルーヴル美術館は、1981年にストロッツィの素描を12枚取得することができた。この「ボルゲーゼ画帖」の素描は、裏面に「P. G. Prete genovese」(ジェノヴァの司祭)と書き込みがあり、生涯の一時期司祭を務めていたストロッツィの聖職者としての身分に言及していることから、18世紀以降ストロッツィ作とされている。技巧の巧みさによりストロッツィの主要作品であるこの素描は、17世紀ジェノヴァとヴェネチアの最も偉大な薫陶を受けた、ストロッツィの洗練された教養を物語っている。

作家の霊感

この素描の紙は、不規則な形状をしているが、人物が切り取られた形跡はなさそうに見える。男性の顔は斜め右を向き、それ以外の体の部分は逆方向を向いている。きらりと輝いた目の動きや半ば開いた唇によって強調された、不意の驚きに対する反応は、人物全体にはまだ伝わっていない。この人物は、筆をしっかり握り締めており、上半身と肩の位置から、集中して執筆している最中であったことがうかがえる。柔らかに波打つ髪の線描は、素早く確実で、長い曲線を描き、人物にこの上なく優雅な感じを与えている。逆に顔の線描は、あごの高さの髭のように、最も濃く描き込まれている部分では、より濃い目の短い線を特徴とする。ストロッツィの巧みな技法のおかげで、黒チョークによる輪郭線から明るい部分が浮かび上がり、光の効果が白のハイライトによって高められている。さらに、光の配置と陰影の描写は、巧みな準備のほどを物語っている。

ジェノヴァかヴェネチアか?

この素描がストロッツィ作であるということが問題視されたことはいまだかつてなかったが、その制作年代を確定する作業はより複雑であることが明らかになった。この素描は、ストロッツィがトスカーナ・ロンバルディア地方や諸外国の影響、とりわけ当時ジェノヴァに滞在していたペトルス=パウルス・ルーベンスの影響を受けた頃のジェノヴァ時代の作だと考えられていた。この仮定によれば、ルーヴル美術館の男性の胸像の素描は、いずれにせよ、ハノーファーのニーダーザクセン州立美術館に今日所蔵されている《洗礼者聖ヨハネ》のための準備習作である。ところで、最近、この素描とそれを基にした絵画の制作年代を、ストロッツィのヴェネチア時代である1620年頃まで下る、全く別の説が発表された。この説は、素描の目的についての興味深い読解を加えている。

美術教育のモデル

実際この素描は、他の素描と同様、師匠が弟子のために作成した素描帳の一部と考えられ、こうした弟子のための教材を用いることによって、美術を教え、実践することができたのである。ストロッツィ自身の新旧のレパートリーに加えられたこれらの素描は、アカデーミア・ディ・ディセーニョ(素描アカデミー)においてすでに発達していた方法に従って、教育上の目的に用いられたと思われる。ジェノヴァ風であれヴェネチア風であれ、この素描の細部描写は、ヴェネチア滞在に結び付けられるものであり、絵画の方もその人物のタイプと色調の特徴ゆえに、このヴェネチア滞在まで遡るべきである。

出典

- BOCCARDO Piero, Bernardo Strozzi, Genova 1581/82 - Venise 1644, cat. exp. Gênes, Palazzo Ducale, 1995, p. 308, n 105.

- VIATTE Françoise, Acquisitions du Cabinet des Dessins, 1973-1983, cat. exp. Paris, musée du Louvre, 1984, n 38.

- VIATTE Françoise, Anciens et nouveaux, cat. exp. Paris, Grand Palais, 1985/1986, n 48.

作品データ

  • ベルナルド・ストロッツィ(ジェノヴァ、1581年-ヴェネチア、1644年)

    《書き物をする男の胸像》

    1620年頃

  • 不規則に切り取られたベージュ色の紙に黒チョーク、白のハイライト

    縦33.6 cm、横22.2 cm

  • サグレード・コレクション。1981年にルーヴルにより取得

  • 素描・版画

    保存上の理由により、当部門の作品は常設展示室では展示されていません。

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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