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作品 《果物籠を荒らす二匹の猿》

絵画部門 : フランドル絵画

《果物籠を荒らす二匹の猿》

© 2008 RMN / Thierry Ollivier

絵画
フランドル絵画

執筆:
Collange Adeline

広い意味での虚栄心が、動物の貪欲さ、腐敗しやすい果実、砕けた磁器(銀食器の皿をひっくり返した猿のせいで壊れている)によって表現されている。大衆に好まれたと同時に古くから淫乱、不節制、大食いの象徴であった猿というモチーフは、スネイデルスの作品の中では頻繁に用いられている。

動物を描いた風俗画の発明

カプチン会修道士、毛皮の描く黒い線が聖職者の小帽子に似ていることからそう呼ばれている小さな猿が二匹、二枚の磁器の皿をひっくり返しながら果物籠を漁っているところである。フランス・スネイデルスは荒らす猿たちを理想化や風刺に傾くことなく見事な自然主義で描写している・・・彼らの小さな手が大きすぎる果実を貪欲に奪い取ろうとしており、籠に整然積まれた重なりを崩壊している。部屋を満たす鋭い叫び声とそれに加わる食器のがしゃんと割れる音が容易に想像できる。既に様々な画家が動物を作品の中に描いているが、そこにおける彼らの役割は副次的なものから離れることはなく、人間の主要な作用に従属するものであった。スネイデルスは馴染のある場所で繰り広げられる動物の逸話に関心を示した最初の画家であり、犬・猫・猿といった動物が主役の風俗画を発明した作家でもある。台所と食料戸棚が、これらの日常で起る小さなドラマに最も適した場所であった。

虚栄心

食物を荒らす猿という主題は大衆から非常に好評を博し、この画家によって繰り返し描かれたテーマである。度々悪魔の象徴とつなぎ合わされる猿は、中世以来貪欲と淫乱の感覚にのみ突き動かされた罪人の象徴であった。16世紀やとりわけ17世紀になると、猿は愚かさの具現として使わるようになり、それは「faire le singe (おどけてしかめ面をしてみせる)」といった今日の表現にも見受けられる。作品における二匹の猿は、食べ物を前にした野卑な行動から、動物的で本能的な単純な欲求に誘惑された野蛮なふるまいを見せている。すなわちここでは、広い意味での虚栄心が主題として扱われており、積み重ねられた桃・林檎・苺・葡萄・プラム・メロンといった実に美味しそうな、それでいて避けられることなく腐ってゆく果実の見事な静物にもそれが告げられている。こうしてこの逸話的なサイネーテは、感覚の充足にのみ基づいた家庭における不管理という悪行(間違いなく場面は台所を描いている)を描いた忠告を表現しているのだ。

装飾的で逞しい作品

スネイデルスは生産力豊かなルーベンスのアトリエの共同制作者であり、17世紀前半に渡って静物画のジャンルの頂点に君臨していた。バロック的な彼の作品は、装飾的であると同時に逞しく、同世代の画家は勿論のこと、ジャン=バティスト・ウードリーやフランソワ・デポルトといった有名な18世紀のフランス人画家にも影響を及ぼすことになる。シャルダンの早熟期の傑作《えい》は、ユーモアの欠けることのない動物世界の鋭い観察力と混じり合った彼の絵画的厳格さを彷彿とさせている。

出典

- KOSLOW Susan, Frans Snyders peintre animalier et de natures mortes 1579 - 1657, Anvers, Fonds Mercator, 1995.

作品データ

  • フランス・スネイデルス(アントウェルペン、1579‐1657年)

    《果物籠を荒らす二匹の猿》

    17世紀

    フランドル

  • カンヴァス、油彩

    縦0.84m、横1.19m

  • 1929年、シュヴロー・ド・クリスティアーニ男爵による遺贈。

    R.F. 3046

  • 絵画

    リシュリュー翼
    3階
    フランドル 17世紀
    展示室20

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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