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作品 《狩人のディアナ》

彫刻部門 : 17-18世紀のフランス

《狩人のディアナ》

© 2008 Musée du Louvre / Pierre Philibert

彫刻
17-18世紀のフランス

執筆:
Montalbetti Valérie

爪先立ちで平衡をとる繊美なシルエットのディアナは、走る直中の一瞬を捉えられたように見える。引き締まったモデリング、気品ある頭部の姿勢、優雅な動きに清らかな線が伴うこの美しさは敬意を含む賛嘆を招く。しかし、この全裸という姿は狩猟には不適切だと批判され、ウードンの同時代者の間にスキャンダルを巻き起こした。

スキャンダラスなヌード

ウードンは1777年のサロン展外に、《狩人のディアナ》の等身大石膏像を自分のアトリエで展示した。この型から、注文取り消しの代償の意味でザクセン=ゴータのエルンスト2世の為に大理石像(リスボン,グルベンキアン財団)が制作されることになっていた。この型のブロンズ像が今日ルーヴル美術館に保存されているものである。この彫刻は古代彫刻の名に価する美しさにより絶賛され、名声はシルエットの繊美さにより一層高らかとなる。それでも淫猥な美と評されスキャンダルを巻き起こした。ディアナは、一般的にウエストが締まった短いチュニックをまとっており、これはフランソワ1世取得の、数多く模倣された古代大理石像《牝鹿のディアナ》(ルーヴル美術館)がモデルとなっているものである。女神の裸体は水浴姿のみ認められる。クリストフ・アルグランはウードンと同年のサロン展外展示に、《アクタイオンに驚く水浴するディアナ》と題した豊満なディアナ像を出品している。しかし、ルネッサンス期には、狩猟の女神は屢裸体で現される。フォンテーヌブロー派の《狩人のディアナ》(ルーヴル美術館)と、大理石の群像で、犬を伴い横たわった裸の女神が鹿を抱く《アネットのディアナ》(ルーヴル美術館)はその有名な二つの例である。

古代再訪問

ウードンは古代とルネッサンス期の美を独自の方法で見事に融和させている。古代から、ディアナは、大胆不敵さを奮い立たせるのではなく、優雅さと気品で敬意を呼び、勝ち誇る裸体姿を保つ。気品や、また横柄さも見える頭部の姿勢、感情を全く表さない平静でかつ理想化された顔、遠くを見る眼差しがこの女神を非人格的で近寄りがたいものにさせている。女性のカノン伸長、引き締まった肉体とすっきりした輪郭はフォンテーヌブロー派のルネッサンス様式に属する。引き延ばされたシルエット、前方に軽く傾斜し、左足爪先立ちで均衡をとる身体は彫像に空中を動くダイナミックな雰囲気を与え、多くの視点を提供する。この像は、特にヨーロッパの彫刻に影響を与えたフランドル地方出身でフィレンツェの彫刻家ジャン・ド・ブローニュ(1529−1608年)の《飛翔するメルクリウス》を思い起こさせる。しかし、ウードン作のディアナは豊満な肉体を持つ人間でもある。写実主義的過ぎると批判された露な性器は、1829年に塞がれ鎚を入れられてしまう。

技術的快挙

フランス人大彫刻家(ジラルドン、コワズヴォ、ルモワーヌ、ブーシャルドン、ピガール)の名声はブロンズ立像によるものであるが、彼らは技術工程には疎かったようである。ウードンは鋳造術に熱中し、自らパリのルールの工房でディアナの大ブロンズ像を仕上げた。一つは1782年制作で8つの部分からなり(カリフォルニア、サンマリノ)、もう一つは1790年制作の5つの部分からなるもので、後者が、彫刻家が1828年に亡くなった後シャルル10世により買い上げられた、ルーヴル美術館の作品である。

出典

- DRAPER David James, SCHERF Guilhem, Pajou, sculpteur du roi, 1730-1809, catalogue d'exposition, Paris, musée du Louvre, New York, Metropolitan Museum of Art, 1997-1998, Paris, Éditions de la Réunion des musées nationaux, 1997, pp. 333-334.

- SCHERF Guilhem, Houdon. Diane chasseresse, Éditions de la Réunion des musées nationaux, Paris, 2000.

- Houdon Jean-Antoine , catalogue d'exposition,  Washington, Los Angeles, Versailles, 2003, pp. 211-215.

作品データ

  • ジャン=アントワーヌ・ウードン

    《狩人のディアナ》

    1790−1790年

  • ブロンズ

    高さ1.92m、幅0.90m、奥行き1.14m

  • 1829年アーティストの相続人から取得

    CC 204

  • 彫刻

    リシュリュー翼
    1階
    「偉人」のギャラリー
    展示室29

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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