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《王の名声》

© Musée du Louvre/P. Philibert

彫刻
17-18世紀のフランス

執筆:
Montalbetti Valérie

アントワーヌ・コワズヴォは、1698年に《王の名声》を称揚する目的の二題の騎馬群像の注文を受ける。マルリー宮入り口の水飼い場の池の上部左右に置かれていたこの群像は1701−1702年にカㇽラーラ産大理石で制作された。1719年から、大理石像はチュイルリー庭園西口に置かれ、1986年には複製と取り替えられた

巧妙な政治的イコノグラフィー

1697年にライスウェイク和約を結び、フランスは繁栄の条件を取り戻す。そこでルイ14世は時の王室建築局総監ジュール・アルドゥアン゠マンサールを通して、マルリー宮庭園の為の華麗な彫刻装飾を注文する。アントワーヌ・コワズヴォはカㇽラーラ産大理石で水飼い場、水桶の上の手摺の左右に置く2騎馬群像を制作することになる。伝説の有翼馬ペガソスの背にまたがる《名声》と《メルクリウス》は王の名声の使者で、また戦争と平和の二重の様相を持ち合わせる。2体とも王の勝利を象徴する戦利品を踏む。
《メルクリウス》は詩の象徴ペガソスに率いられる。神の使者、そして商業の神として、再び訪れた平和の恩恵を表す。その軍馬が踏む戦利品の中の楯では、ミネルヴァ(戦争の女神)がスペイン国の寓意像に肖像姿のフェリペ5世を紹介し、国の継承を示している。
《名声》の方は、月桂樹の冠を被り、左手にオリーヴの木の小枝を持ち、真実のトランペットを吹く。これは王の武力を讃える。戦利品の中の楯には、シュロの葉と冠を持つ、羽のある勝利の女神の装飾がある。ライオンの皮は、王と屢比較された、伝説的な力を備えた神話の英雄ヘラクレスを示す。

巧妙な技術

コワズヴォは、作品のサイズ(フランスでこれ程大きい大理石像は制作されたことが無かった)、制作の早さ、この材質での仕上げで正に技術的傑作を作る。群像は繋ぎあわせることなく、塊を突き、突出部分を刳り貫きながらの、一石彫りである。大理石は繊細で、ショックや不純物が割れ目を作ってしまう。それを承知でコワズヴォはリスクを負い細い部分も削り上げ、特にトランペットは、細長い大理石の軸を腕がささえている。

個性的な創造

もう一つコワズヴォが自負するのはこの型の発明である。今まで彫刻家は、ルイ14世下の美術政策指事役の画家シャルル・ル・ブラン(1619-1690)、その後継者の建築家ジュール・アルドゥアン゠マンサール(1646-1708)の指示やデッサンに従って制作した。構図は中庸で平衡を尊ぶヴェルサイユ芸術に忠実で正面重視なのは確かである。しかし、空にくっきりと浮きあがり、戦利品の上に後脚立ちになった馬の上で騎士がやっと釣り合いをとるこのダイナミックな群像は、宮廷芸術の中のバロックへの傾きを示すものである。作品は1719年にチュイルリー庭園入り口に移され、1986年以降はルーヴルに保存されている。

出典

- Les Chevaux de Marly, Musée promenade de Marly-le-Roi, Louveciennes, 1985.

- BRESC Geneviève et PINGEOT Anne, Sculptures des jardins du Louvre, du Carrousel et des Tuileries, Éditions de la Réunion des musées nationaux, 1986, II, p. 132-138.

作品データ

  • シャルル=アントワーヌ・コワズヴォ(1640-1720年)

    《王の名声》

    1698-1702年

    チュイルリー公園

  • カㇽラーラ産大理石

    高さ3.26m、幅2.91m、奥行き1.28m

  • 1986年ルーヴル収蔵

    ペガソスに乗る《メルクリウス》とペガソスに乗る《名声》

    M.R. 1822

  • 彫刻

    リシュリュー翼
    地上階
    マルリーの中庭
    中庭

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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作品の補足情報

岩の上、下部に署名: ANTONIUS COYSEVOX LUGD.SCUL.REG.FECIT.1702/LES DEUX GROUPES ONT ESTE FAITES (sic) EN DEUX ANS