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作品 《王フランソワ2世の思い出を小板に刻む天使》

彫刻部門 : ルネサンスのフランス

《王フランソワ2世の思い出を小板に刻む天使》

© 2011 Musée du Louvre / Thierry Ollivier

彫刻
ルネサンスのフランス

執筆:
Montalbetti Valérie

この優雅な天使は、束の間のヴァロア朝フランス王、フランソワ2世の思い出を一心に刻み込む。これは、オルレアンの大聖堂内に設置予定だった、王の心臓記念碑を飾る為の3体の葬儀精霊の中の1体であった。この計画は実現せず、作品は独立したままとなった。この彫像は、フォンテーヌブロー宮の装飾で大活躍したアーティストの唯一知られている2作品の内の一つである。

はかない統治

この優雅な有翼の少年は岩の上に座り、ヴァロア朝フランス王フランソワ2世の思い出を小板に書いている。アンリ2世とカトリーヌ・ド・メディシスとの間の長男フランソワ2世はメアリー・ステュアートと結婚し、1559年の父の死によりフランス王に即位した。その統治ははかなく、王は1560年に亡くなった。弟のシャルル9世がその後を継いだ。

葬儀の精霊

この葬儀の精霊は、プリマティッチオがオルレアンの大聖堂内に建立予定だった、王の心臓記念碑の為のものだった。プリマティッチオはフォンテーヌブロー宮殿の美化工事を指揮した有名なイタリア人アーティストである。計画は、銅製の天使が上に載った大理石の円柱を3体の葬儀の精霊が取り囲み、全体は三角形の台座に置かれるというものであった。1560年代にフォンテーヌプローでプリマティッチオの下で働いた彫刻家フレマン・ルーセルが「歴史」の精霊の制作を任せられた。1563年から1565年にかけての制作への報酬を2回の支払いで受け取った。同じくフォンテーヌブローで働いたイタリア人彫刻家のジロラモ・デッラ・ロッビアは他の2体の精霊の制作を任せられたが、完成前に亡くなった。よって、計画の全面的変更を余儀なくされ、ルーセルの彫刻を置く場所もなくなってしまった。18世紀に、これは独立した作品として、サン=ドニ修道院の中に保管された。

彫刻のイタリア風荘厳さ

彫刻のイタリア的な優雅さは多分プリマティッチオがデッサンを提供したところからきているのであろう。岩に座り、背中を曲げ、頭を傾け、顔は一心となったこの少年の姿勢は、教皇シクストゥス4世が1471年にローマ市民に贈った、ローマのパラッツォ・デイ・コンセルヴァトーリ所蔵の有名な古代彫刻《刺を抜く少年》から自由に想を得ている。彫刻家は豊かで引き締まった活気ある体に肉付けし、軽いヴェールのチュニックがそれを露にする。左肩上に投げられた布は柔軟な襞を成し岩の台まで落ちる。二つのフィブラ(留め金)が衣を大腿部で押さえる。縮れた髪が成す非常に装飾的な文様は、トレパン(穿孔錐)で彫られた。この作品以外は、サン=ドニ修道院内のアンリ2世の王室霊廟の為の浅浮彫り作品「慈愛」しか知られていないアーティストの活動を証言する貴重な一作品といえよう。

出典

- BEAULIEU Michèle, Description raisonnée des sculptures du musée du Louvre, t. II Renaissance française, Éditions de la Réunion des musées nationaux, Paris, 1978, p. 167, n 256.

- L'École de Fontainebleau, catalogue d'exposition, musée du Grand Palais, Paris, 1972, n 553.

作品データ

  • フレマン・ルーセル(1563年から1570年にかけて活躍)

    《王フランソワ2世の思い出を小板に刻む天使》

    オルレアン大聖堂向けのフランソワ2世の心臓記念碑の為に王室行政局から注文された。1563年と1565年に支払い。

  • カラーラ産大理石

    高さ0.95m、幅0.55m、奥行き0.46m

  • 1706年以降サン=ドニ修道院で確認、1794年オーギュスタン保管所、1795−1816年フランス記念物博物館、1818年7月6日付け省決によりルーヴル美術館に付与、1821年9月15日収蔵

    M.R. 1585

  • 彫刻

    リシュリュー翼
    1階
    プリウール
    展示室15b

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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