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作品 《瑪瑙製の蓋付き飾り鉢》

工芸品部門 : ルネサンス

《瑪瑙製の蓋付き飾り鉢》

© 1997 RMN / Daniel Arnaudet

工芸品
ルネサンス

執筆:
Muriel Barbier

ルイ14世(1638年-1715年)コレクションへ収蔵されたこの飾り鉢は、瑪瑙製の二つの鉢からなっている。これらの二つの部分には、琺瑯引きの金の装飾が嵌め込まれている。石細工部分は14世紀の終わりあるいは15世紀初頭に作られ、飾り部分は1571年に付け加えられたものである。この作品は、15世紀に芽生えた堅石工芸品の趣味を物語っている。

石細工部分

鉢と呼べる部分、および蓋は、実は、脚の付いていない小鉢を再び用いて組み立てたものである。ロレンツォ・イル・マニーフィコのコレクション中には、こうした堅石製の、背の低い丸鉢が大量に存在していた。鉢自体は、凸型の刳(くり)形を施した瑪瑙でできており、蓋は褐色瑪瑙製である。これらの二つの部品には、後に縁飾り装飾が付け加えられた時代に、浮彫り装飾が施された。この浮彫りでは、縁が平らになった張出し丸ひだ装飾と、フリーズ部分の断続的な数珠球飾りとが互い違いになるように配されている。蓋の周囲には、二層になった11の楕円形のカメオが配され、そこに12のカエサルの像を貼り付ける予定であったが、場所が足りず、すべてを取り付けることができなかった。蓋の取っ手部分は、二つのカメオにより飾られている。それぞれ、アウグストゥスおよびカリグラの像が描かれているが、両者は別の機会に制作されたものである。

飾り部分

縁飾りは、裁断され、琺瑯を引いた金でできている。円形の台座は、翼をもった三匹のイルカに支えられており、イルカたちは、4つの弓形と6つのユリの花を表した王冠を戴いている。この装飾内容は、この作品が王室関連のものであることを物語っているといえよう。台座の3匹のイルカは、月桂樹の葉を連ねた玉縁によって結びつけられ、カタツムリを飲み込もうとしているように見える。イルカとイルカの間にある装飾は16世紀に特徴的なものである。そこには、切り取った革、卵形装飾、丸ひだ装飾が見られる。これらは、赤色縞瑪瑙でできた、脚の膨らみ部分の上、および蓋の取っ手部分の上にも見ることができる。蓋の縁飾りはと言えば、サンザシの葉と花をつなぎ合わせたフリーズをあしらってあるが、この装飾はきわめて自然主義的であり、中世末の金銀細工を連想させる。こうして見ると、このフリーズは、その前の時代の縁飾りの一部が残存していたものではないかと考えられる。

ゴシック様式の飾り壺

13世紀終わりから、生産の中心地は、二つの都市、すなわちパリとヴェネチアとの間で二分されていったようである。中世末には、これらの都市の優位はいよいよ揺るぎないものとなるばかりであった。14・15世紀における堅石製の壺や鉢は、厚い作りであり、同時期の金銀細工の形を踏襲している。同じ石、あるいは異なる石でできた複数の部品を、縁飾りによってつなぎ合わせて組み立てる堅石製の工芸品が作られるようになるのは、15世紀も半ばになってからのことである。堅石製の飾り壺の記録は、シャルル5世、およびその兄弟であるベリー公、アンジュー公の所蔵品目録にも見受けられる。この貴石に対する嗜好は、16世紀、次いで17世紀の間続くこととなり、こうして、古い時代の壺のための新しい縁飾りが制作されていったのである。この飾り鉢は、その例の一つである。

出典

Alcouffe Daniel, Les Gemmes de la Couronne, Editions de la Réunion des musées nationaux, 2001, p. 139-141.

作品データ

  • 《瑪瑙製の蓋付き飾り鉢》

    石細工 : 14-15世紀 、装飾 : 1570年頃

    装飾 :フランス、パリ

  • 瑪瑙、琺瑯引きの金, 瑪瑙のカメオ

    高さ(鉢のみ5)5 cm、 直径(鉢のみ) 15.5~15.7 cm、 高さ(蓋のみ) 約5 cm、 直径(蓋のみ)13.7 cm、高さ(飾りを含む鉢全体)28.5 cm、 直径(飾りを含む鉢全体)16.7 cm

  • 1681年から1684年の間にルイ14世コレクションへ収蔵 - 19世紀、サン=クルー宮殿へ移送

    MR 253

  • 工芸品

    ドゥノン翼
    2階
    アポロンのギャラリー
    展示室66

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
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開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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作品の補足情報

台座裏側に番号の彫込みあり : 324 (1791年時点での目録番号)