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作品 《盲目の母の目を治す聖女ジュヌヴィエーヴ》

彫刻部門 : 17-18世紀のフランス

《盲目の母の目を治す聖女ジュヌヴィエーヴ》

© 1997 Musée du Louvre / Pierre Philibert

彫刻
17-18世紀のフランス

執筆:
Montalbetti Valérie

このテラコッタは、今日のパンテオン、サント・ジュヌヴィエーヴ教会の柱廊を装飾する為の浅浮彫りのエスキスである。建築家スフロから注文された。聖女の細いシルエットは、豊かな装飾にもかかわらず平衡ある明確な構図の中央を占める。ジュリアンの人物は、優雅さと確かなジェスチャーを特徴とする。

サント・ジュヌヴィエーヴ教会柱廊の装飾

場面は、その祈祷により451年にアッティラの軍隊をルテティアから引き返させ、パリの守護聖人となった聖女ジュヌヴィエーヴ(422年頃—502年頃)の最初の奇跡を表す。聖ジュヌヴィエーヴは、彼女が教会へ行くのを邪魔したが為に盲目になった母親の目を汲んできた祝福の水で治した。
《盲目の母の目を治す聖女ジュヌヴィエーヴ》は、建築家ジャック=ジェルマン・スフロがサント・ジュヌヴィエーヴ教会(現在パンテオン)の柱廊の装飾のために1776年に注文した浅浮彫りの八分の一の大きさのエスキスである。サン・ルー産の石で彫られた5つの浅浮彫りは、中央にジャック=フィリップ・ボヴェー作《貧民にパンを配る聖女ジュヌヴィエーヴ》、左にニコラ=フランソワ・デュプレ作《聖ジェルマンの手からメダルを受け取る聖ジュヌヴィエーヴ》、右にジュリアンの浅浮彫り、右端にルイ=シモン・ボワロ作《最高法院の賢者の中で説教する聖パウロ》、左端にジャン=アントワーヌ・ウードン作《鍵を授かる聖ペテロ》という配置であった。教会のパンテオン(フランスの偉人に捧げられる場所)への改造に伴い、考古学者で美術史家のカトルメール・ド・カンシー(1755-1849年)が図像改訂を担当し、装飾全体は1792年に壊された。1986年にルーヴルが取得したジュリアンのエスキスは、この装飾では唯一知られているものである。

「若き日」の作品

これは彫刻家が受けた初めての公式注文である。彼の制作は古代彫刻の模刻か、師のニコラ・クストゥ2世のもとで1773年から1777年にかけて制作したサンスの大聖堂内のフランス王太子の霊廟の様な共同作業に限られていた。ジュリアンの《聖女ジュヌヴィエーヴ》はまだ師の造形に非常に近く、特に師の《訪問》(1747年、ブロンズ製、ヴェルサイユ宮殿内礼拝堂)と同じような装飾の優雅さや劇的で誇張された動作が見られ、また典型的な容貌への極似性があげられる。ジュリアンは有名な古典作品への知識を見せる。聖女は、アーティストや愛好者には非常に有名なデュケノワ作《聖スザンナ》(1630年、ローマ、サンタ・マリア・デル・ポポロ)を喚起する。これは1739年にクストゥが複刻(ヴェルサイユ)をしている。また、ジュリアンがローマ滞在中に見たに違いないカピトリーノの古代彫刻《ラ・ヴェスターレ(ヴェスタの巫女)》にも似る。同じような髪型や柔軟なドレープ、そして杯を持つ動作に伴う広いプリーツが見られる。

頻繁に登場する女性の型

彫刻家は浅浮彫りの名人芸を披露し、構図の技、表情の多様さ(性や年齢の差による異種の驚異の表情を表現)、技術の巧妙さ(第一景色の高浮彫り、次に低い浮彫りそして奥の版画的刻みまでの推移)を見せる。横顔が鋭くシルエットが華奢な女性の型を作り上げ、最後までこれに忠実であった。ルーヴル所蔵のテラコッタのエスキス《山羊と一緒の少女》は其の例である。

出典

- SCHERF Guilhem, « Pierre Julien et le décor sculpté de l'église Sainte-Geneviève à Paris », in Revue du Louvre, avril 1988, n°2, pp.127-137.

- SCHERF Guilhem, « Sainte Geneviève rendant la vue à sa mère », in Nouvelles Acquisitions (1984-1987), Paris, 1988, pp.83-84.

作品データ

  • ピエール・ジュリアン、サン=ポリアン(オット=ロワール県)1731年—パリ1804年

    《盲目の母の目を治す聖女ジュヌヴィエーヴ》

    1776年

  • テラコッタ

    高さ:0.48m、幅:0.52m、奥行き:0.07m

  • 1986年取得

    R.F. 4100

  • 彫刻

    リシュリュー翼
    1階
    ウードン
    展示室28

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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