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作品 《神殿から商人を追い払うイエス》

絵画部門 : フランドル絵画

《神殿から商人を追い払うイエス》

© 2009 Musée du Louvre / Erich Lessing

絵画
フランドル絵画

執筆:
Collange Adeline

熟年期の只中にあった画家の1645‐1650年頃の作品。バロックの見事な活力と人々の奔放な様相に溢れるこの傑作は、ナトワールの関心を引き寄せ、ルイ15世のために購入された。

福音書との合致

神殿に入ったキリストが、神聖な場所をあさましい商売によって汚す商人を鞭を手にして追い払っている。場面を支配する並外れた喧騒は、福音書の中でもとりわけ聖ヨハネによる福音に実に忠実に適合している。「ユダヤ人の過越祭が近づいたので、イエスはエルサレムへ上って行かれた。そして、神殿の境内で牛や羊や鳩を売っている者たちと、座って両替をしている者たちを御覧になった。イエスは縄で鞭を作り、羊や牛をすべて境内から追い出し、両替人の金をまき散らし、その台を倒し、鳩を売る者たちに言われた。「このような物はここから運び出せ。わたしの父の家を商売の家としてはならない。」」(ヨハネによる福音、2章13節)人々と動物は入り組んで混じり合い、静かで穏やかな表情をしたイエスの堂々とした安定感と対比を成している。

巧みな組立

その見た目とは裏腹に、作品の構成は6本の並行する水平線とその間に描き込まれた21人の人物像によって巧みに組み立てられている。背景に描かれた柱、アーチとエンタブラチュアの威厳溢れる建造物は、明確な垂直線によって空間に活力をもたらしている。さらに、際立ったコントラストを生み出している光が、劇的で見事な効果を創り出しており、旧約聖書の中に書かれた神による報復の逸話を彷彿とさせるイエスの振りかざす鞭から力強い斜めの線が発散されているかのようである。人物を賑わしている混乱ぶりが、この作品に見事な見せ所をもたらしている。こうしてヨルダーンスは前景で跪く人々の張りつめた筋肉を彫り上げている。さらに大胆に、さらに完璧な技法で、仰向けにひっくり返る商人の驚くような収縮法が施されており、人物が画面から飛び出してきそうな感覚を得る。

表現力に富んだ容貌のギャラリー

作品は熟年期を迎えた63歳のヨルダーンスによって制作された。彼はルーベンスと20年間に渡って共同制作を行い、10年前に息を引き取ったルーベンスのアトリエを引き継いでいる。バロック的な活気と、鮮やかでたっぷりとした色遣いが、アントウェルペンの巨匠の様式を明白に喚起している。一方で素直な喜びで人々の多彩な様相を描く手法は、ヨルダーンス固有のものである。作品全体の混乱の中で、各々の人物が表現力に富んだ渋面を見せながら異なる感情を体現している。呆然と驚く姿、憎しみまたは怒り、さらには画面に突き出し、キリストの敗北をすでに企んでいる大司祭たちの冷えきった残酷さ。野卑と皮肉の狭間で揺れ動くこれら全ての表情が、ヨルダーンスに多大な成功をもたらした。画家は同様の描写を、作家によって同じく繰り返し取り上げられた別の主題、《酒を飲む王》(もしくは《王の祝祭における家族の饗宴》)の中でも多数描いている。

出典

- DUBOIS Patrice, "Les marchands chassés du Temple de Jordaens", Exposition, musée du Louvre, 1977-1978, Le XVIIe siècle flamand au Louvre : histoire des collections, André Roy, Editions de la Réunion des musées nationaux, Paris, 1977, p. 3-7.

作品データ

  • ヤコプ・ヨールダンス(アントウェルペン、1593‐1678年)

    《神殿から商人を追い払うイエス》

    1645‐1650年頃

  • カンヴァス、油彩

    縦2.88m、横4.36m

  • 1751年、王室画家ナトワールによる助言でルイ15世によって収蔵。

    INV. 1402

  • 絵画

    リシュリュー翼
    3階
    フランドル 17世紀 大型宗教絵画
    展示室19

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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