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作品 《福音書記者聖ヨハネ》

絵画部門 : スペイン絵画

《福音書記者聖ヨハネ》

© 1992 RMN / Hervé Lewandowski

絵画
スペイン絵画

執筆:
De Vergnette François

福音書記者聖ヨハネ聖ヨハネが、自らの信仰の力を証明するためにエフェソスの異教の祭司から与えられた毒杯を祝福しており、ヤコブス・デ・ウォラギネ(1228-1298)『黄金伝説』で語られているように、杯からは毒薬が双頭の小龍の姿で這い出している。この絵画はセビーリャのとある修道院の祭壇画のためにアロンソ・カーノによって制作された。黄金時代の最も優れた画家であるカーノは同時に彫刻家でもあり、その才能はここでは聖人にもたらされたボリュームの中に見て取れる。

毒杯の試練、もしくは信仰心の勝利

エフェソスのディアナ神殿の祭司が与えた試練を暗示している聖杯を手にした福音史家聖ヨハネが描かれている。祭司はヨハネに「お前の神を私に信じさせようとするのなら、毒薬を飲んでみるがいい。もし何も起こらなかったら、お前の神が真の神だと認めよう」と言う。こうして作品には、祝福のしぐさによって毒薬を解毒する聖ヨハネが描かれており、毒薬は双頭の小龍の姿で杯から這い出している。伝説によると、聖ヨハネはこの後杯を飲み干したと言う。ヤコブス・デ・ウォラギネの『黄金伝説』によって有名になったこの挿話は、福音書の言葉から着想を得ている。聖マタイの福音によると、イエスは聖ヨハネとその兄弟に、「確かに、あなたがたはわたしの杯を飲むことになる」と告げており、更に聖マルコの福音では、復活したイエスは使徒たちを布教へと送り出し、とりわけ彼らに毒に対する免疫について「信じる者には次のようなしるしが伴う。手で蛇をつかみ、また、毒を飲んでも決して害を受けない」と語っている。

黄金期における最も多才な芸術家

この絵画は、セビーリャのサンタ・パウラの聖ヒエロニムス修道院が、1635年にアロンソ・カーノに依頼した聖ヨハネに捧げられた祭壇画に属していた。ルーヴルの作品は、聖ヨハネの兄弟である大ヤコブを描いたもう一つの作品(ルーヴル美術館所蔵、R.F.1997-3)と共に、祭壇画の基壇の上にある聖櫃の左右を飾っていた。カーノはこの祭壇画の絵画を描いただけでなく、全体の構造も制作している。彼はフランシスコ・パチェーコ(1564-1654)のアトリエで学び、そこで生涯画家の友人となったディエゴ・ヴェラスケスに出会う。さらに彼はフアン・マルティネス・モンタニェースと共に彫刻を学んだ。セビーリャのサンタ・パウラの祭壇画の注文は、1638年に画家がマドリッドに発つ前のセビーリャにおける最後の作品である。とりわけヴェラスケスといった17世紀前半の他のセビーリャ画家たちと同様、カーノもスペインの首都に魅力を感じたが、その後アンダルシア地方の生まれ故郷グラナダで晩年を過ごし、死後の直前には聖堂正面のデッサンを残している。

彫刻家による絵画作品

カーノの様式は同時代の芸術家と比べると非常に異なっており、その作品は彫刻家としての芸術を反映している。カーノは斜めの配置、厳格で克明な起伏を与えながら人物のボリュームを暗示している。薄暗い背景に浮かび上がった聖人は、画家によって見事に捉えられた驚きのしぐさを奇跡の前で示している。こうしてこの福音書記家は、フランシスコ・デ・スルバラン(1598-1664)による物静かな人物像と非常に異なって描かれている。更に、聖人の衣服にはボローニャ派の古典的な画家(カラッチ、グイド・レーニ)の作品を彷彿とさせる明るく優美な色彩がもたらされている。この作品の後にマドリッドで画家の全ての様式は、理想美に対する研究を表現するようになる。

出典

- GERARD POWELL Véronique, RESSORT Claudie, in Écoles espagnole et portugaise, catalogue du département des Peintures du musée du Louvre, Éditions de la Réunion des musées nationaux, Paris, 2002, pp. 143-145.

作品データ

  • アロンソ・カーノ(グラナダ、1601-1667年)

    《福音書記者聖ヨハネ》

    1635-1637年

  • カンヴァス、油彩

    縦54cm、横36cm

  • 1977年取得

    R.F. 1977-2

  • 絵画

    ドゥノン翼
    2階
    16‐17世紀のスペイン絵画 サンチェス・コエーリョ、カルドゥーチョ
    展示室29

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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