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《羊飼いの礼拝》

© 2005 Musée du Louvre / Erich Lessing

絵画
オランダ絵画

執筆:
Guillaume Kezarouni

画家の妹が1606年以来修道女として入っていたセルトーヘンボスの聖クララ修道会のために描かれた作品である(作品はおそらく敬意を表して画家により寄贈された)。修道院は、それまでスペインにより統治されていた町のオランダによる占拠(1629年)、およびその段階的な新教化の後、1654年にメヘレンに移された。ブルーマールトの最初期の大祭壇画の一つであるこの作品は、ルーベンスが展開した大歴史画にも匹敵する壮大な読解性をもっているものの、その作風はいまだにマニエリスム的である。ボルスウェルトによる版画(1618年)の存在が、この作品の重要性をよく示している。

作品の受けた苦難

ブルーマールトはこの壮大な作品を、妹の一人が修道女として所属するスヘルトゲンボスの聖クララ修道会の礼拝堂のために制作した。スペインの配下でカトリック教であった街は、1629年にプロテスタントへと変わる。宗教共同体は都市を去り、ネーデルラントのマリーヌに作品と共に落ち着く。最終的に修道院は1785年にヨーゼフ2世の命で閉鎖され、財産は売却された。フランスにもたらされた絵画は、フランス革命時に移民商人の家で押収された。ネーデルラントにおける修道会の閉鎖は、教会が保有していた数々の大作品の拡散の原因となり、無視できない数の作品が、今日フランスの美術館に所蔵されている。

強烈な色彩と表現力に富んだ形態

ブルーマールトは、コルネリス・ファン・ハールレムやヘンドリック・ホルツィウスと共に、我々が「ヨーロッパマニエリスム」と呼ぶもの、より正確には、ハールレムとユトレヒトのオランダ人画家集団における同派の体現者の代表的存在の一人とされている。これら三人の画家は、古代芸術と現実観察をこの上なく称賛する点で共通している。人文主義的価値や文学的示唆が、この輝かしい三人組の作品に生気を与えている大きな要素である。彼らの作品は、ブルーマールトのそれを筆頭に、版画を介して大量に広められ、17世紀前半に渡ってフランスに多大な影響をもたらした。強烈な色彩、影と強い光のゆらめき、表情豊かで挑発的なフォルムによって強調されたブルーマールトの作風は、1620年代に入ると次第に落ち着きを見せる。1570‐1573年に渡るフランス滞在でフォンテーヌブロー派の作品に強く感化された作家は、ユトレヒトのカラヴァッジォ派画家らの研究にも関心を示すようになった。

最初の大作

ルーヴルにある作品は、壮大な構図の中に二つの場面で構成された羊飼いの礼拝を描いている。一方は聖母と幼子イエス、羊飼いのいる地上と、天使の集団がある天空である。超自然的な金色の光が上部を浸している。前景につながれた一頭の小羊は、キリストの犠牲を予兆している。天使に向けられた何人かの人物の視線の交わりが、二つの光景をつなげ、場面を統一している。人物像の間の完全な対称と、巧みに配された絶妙な色彩が、均衡をもたらしている。人を喜ばせると同時にうなずかせることが目的であるこの絵にも、人物たちの極度に洗練された気品溢れる姿と、巧みな明暗法により生き生きと描かれ、これらの人物に立体感を与えているひだのある衣服とが、控えめでありながら力強い動きを付与している。ブルーマールトがここで創り出しているのは、その最初の大宗教画の一つなのである。

作品データ

  • アブラハム・ブルーマールト(ホルケム、1564年−ユトレヒト、1651年)

    《羊飼いの礼拝》

    1612年

  • カンヴァス、油彩

    縦2.87m、横2.29m

  • 1785年ブリュッセル、フランドル地方で閉鎖された修道院財産の売却。1799年パリ、美術品鑑定家・美術商ミイヨッティ・コレクションの接収。

    INV. 1052

  • 絵画

    リシュリュー翼
    3階
    ネーデルラント 16世紀後半 マニエリスト
    展示室13

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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