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作品 《聖母子と聖女バルバラ、聖女カタリナ》

絵画部門 : オランダ絵画

《聖母子と聖女バルバラ、聖女カタリナ》

© 2005 Musée du Louvre / Erich Lessing

絵画
オランダ絵画

執筆:
Kazerouni Guillaume

神の子イエスが手にする葡萄の房が、聖体の秘跡の中で永続するキリストの犠牲を予兆している。ベンソンの主要な作品のひとつで、ヘーラールト・ダヴィッドの影響を多大に受けている。

個人の収集家

ベンソンの作品は、15‐16世紀作品を専門としたその当時有名なヴィクトル・マルタン=ル・ロワ(1842‐1918年)のコレクションに属していた。その後1971年に、フォリ・ベルジェール劇場の支配人で、ミュージックホール、夜と競馬の世界で大変著名であったデルヴァル夫人によりルーヴルに寄贈された。

キリストによる贖罪の描写

作品の図像表現は実に簡潔である。聖母と幼子イエスが、左側のアレクサンドリアの聖女カタリナと右側の聖女バルバラに囲まれている。その史実性が明らかでないアレクサンドリアのカタリナは、アレクサンドリアの貴族の出である。キリストとの象徴的結婚のために皇帝との結婚を拒んだ彼女は、鋲のついた車輪で引き千切られるという刑に処せられるが、車輪は奇跡によって打ち砕かれ、彼女は最終的に斬首される。彼女の通例の持物(じもつ)である殉教の車輪と剣が王冠に描かれている。聖女バルバラは、伝説によるとペルシア太守ディオスコロスの娘であり、太守は娘を男性の欲望とキリスト教から遠ざけるべく3つの窓のついた塔に閉じこめた。父の用心にもかかわらず彼女は改宗しため、長期に渡る激しい拷問を受けた末に首を切られる。画家はやはり彼女の持物である塔を彼女の被り物の中に描いている。この二人の聖女は人類の執り成しをする十四救難聖人に含まれ、キリストの贖罪に重点が置かれた図像表現を補っている。というのも、聖母子の手にするブドウの枝は、人類への恩寵と贖罪のためのキリストの犠牲を想起させるからである。枝を手にする聖母の優美なしぐさが、自らの息子の犠牲を分かち合う姿を表している。

イタリアとフランドルの狭間で:作風の問題

イタリア生まれのこのフランドル画家による数々の傑作の中に位置しながらも、この作品は長い間ヘラルト・ダヴィッドによるものと思われていた。というのも、ベンソンはダヴィッドのアトリエを頻繁に訪れ、とりわけ空間構成および、人物と構図の簡略化による壮大さの追求において、その多大な影響を受けているからである。三人の女性像はかなり厳密なピラミッド型を構成し、その中に幼子イエスが描き込まれているが、これはイタリア由来の形式に着想を得た構図である。画家の作品において度々見られるように、場面左側には、地平線へと消え去る広大な風景が開けている。この消失点は人物像による重苦しい印象を和らげ、構図をすっきりさせている。この聖会話が物語っているように、ベンソンはヘラルト・ダヴィッドから数多くの宗教的構図を借り受け、その芸術を独自の手法でさらに展開していったのである。体型のがっしりとした人物像は、茶色の色調による色遣いによって強調されており、その鮮やかな色彩の対比は画家がロンバルディア地方で絵を学んだことを想起させる。

作品データ

  • アンブロシウス・ベンソン (ブリュージュ、1519年以前‐1550年)

    《聖母子と聖女バルバラ、聖女カタリナ》

    1530‐1532頃

  • 油彩 板

    縦1.33m、横1.08m

  • 1971年デルヴァル夫人による用益権適応の寄贈1987年ルーヴルへ収蔵

    R.F. 1971-19

  • 絵画

    リシュリュー翼
    3階
    ネーデルラント 16世紀 展示室II
    展示室10

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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