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ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>《聖母戴冠》
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《聖母戴冠》
© 2007 Musée du Louvre / Angèle Dequier
絵画
イタリア絵画
おそらくはガッディ家の発意により、フィレンツェ付近のフィエーゾレにあるサン・ドメニコ修道院の中央祭壇のひとつのために制作された祭壇画であり、フラ・アンジェリコは後にこの修道院の院長となっている。人物像に見られる彫塑的な堅固さと、遠近法のきわめて入念な研究が、若きフラ・アンジェリコに及ぼしたマザッチオの影響力を物語っている。
「聖母戴冠」
聖書外典に基づく「聖母戴冠」の主題は、13世紀にヤコブス・デ・ウォラギネの『黄金伝説』によって広く普及した。この挿話は、時間的な順序としては「聖母被昇天」に続くものであり、天上で聖母がキリストによって迎えられ、立ち並ぶ多くの福者たちの上に就けられる。フラ・アンジェリコは、キリストがいる玉座へと導く、様々な色の大理石でできた9つの段を描いている。一つ手前の段の上で跪(ひざまず)き、頭を僅かに傾けて、聖母は栄光に満ちた自らの息子の手から冠を受けている。聖母とキリストを取り巻いているのは、楽器を奏でる天使や、光輪にその名が書かれている聖人たち、また、そのアトリビュート(持物)によって識別できる聖人たちから成る、天上の宮廷の人々である。前景には、左から右へ向かって、白ユリの付いた冠を戴いたフランス聖王ルイ、また、司教冠を被り刺繍が施された重々しい司教服に身を包み、足元に三つの黄金の玉が置かれたバーリの聖ニコラウス、赤い衣服をつけ、髪を解き香壺を手にした聖女マグダラのマリア、殉教の車輪を携えた聖女カタリナ、子羊を胸に抱く聖女アグネスが認められる。
ドミニコ会による注文
黒いマントの下に白い服を着ていることで、ドミニコ会の複数の聖人たちを見分けることができる。ユリの花を手にして横顔で描かれた聖ドミニクスの頭上には赤い星が輝いている。頭蓋を血まみれにした聖ペトルス殉教者、跪いた神学者聖トマス・アクイナスは自らの神学書を手にして聖母戴冠の場面を示している。この祭壇画は、きわめて厳格な戒律の遵守を説いていたドミニコ修道会の聖堂を飾るために注文されたものであるから、これらの聖人の描写は何ら意外なものではない。
裾絵には修道会の創立者の生涯にまつわる挿話、《インノケンティウス3世の夢》、《聖ドミニクスに現われる聖ペテロと聖パウロ》、《ナポレオーネ・オルシーニの復活》、《キリストの埋葬》、《聖ドミニクスの論争と聖書の奇跡》、《天使から食物を授かる聖ドミニクスと修道士たち》、《聖ドミニクスの死》、を取り上げた場面が展開されている。
フラ・アンジェリコとその時代
作品の構図は、天井の玉座を頂点とし、階段の下で跪く聖人たちの集まりを底辺とするピラミッド型を中心として組み立てられている。空間は線遠近法の法則に従って構築されている。舗石による消失線は、聖女マグダラのマリアの香壺のやや上の点に収束している。人物像はこの均等な空間の中に全員の姿が見えるように配されている。彫刻を思わせるような人体の立体感は、低い位置から捉えることによってその壮大さが強調されており、フィレンツェでフラ・アンジェリコが見入ったマザッチオの作品を彷彿とさせているが、一方でマザッチオとは反対に、フラ・アンジェリコはルネッサンス様式に影響を受けた建造物を描かずに、ゴチック様式の小建造物を描いている。顔の容貌の優美な起伏は、この修道画家がおそらく師事したと思われるジェンティーレ・ダ・ファブリアーノを連想させ、色彩はロレンツォ・モナコの色階を思い起こさせる。
作品データ
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グイード・ディ・ピエトロ、通称フラ・アンジェリコ
《聖母戴冠》
1430-1432年頃
フィエーゾレ、サン・ドメニコ修道院聖堂
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板に卵を用いたテンペラ
縦2.09m、横2,06m
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1812年、ルーヴル収蔵
INV. 314
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ドゥノン翼
2階
サロン・カレ 13‐15世紀のフィレンツェ絵画
展示室3
来館情報
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)
休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
