Go to content Go to navigation Go to search Change language

ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>《若い女の肖像》

作品 《若い女の肖像》

素描・版画部門 : 16世紀

Tête de jeune femme, le regard fixé sur la droite

素描・版画
16世紀

執筆:
Grollemund Hélène

バルトロメーウス・ブロインの素描で残っているものはきわめて限られていると言ってよい。ルーヴル美術館はそのうち5作を所蔵しており、この女の頭部の肖像はその一つである。この素描は、1529年から1534年の間に制作されたブロインの主要作品の一つである、クサンテンの聖ウィクトル教会の祭壇画に見られる若い女性の人物像のための習作である。ケルンでずっと活躍したブロインは、16世紀前半にこの町でもっとも名声を博した肖像画家の一人であった。

素早く描かれた肖像

かつて《若い男の肖像》であるとされていたこの素描は、斜め前を向き、帽子をかぶった若い女の頭部を描いている。素描がそれほど大きくないことから、これは下絵として描かれたデッサンであると考えられ、顔立ちを描くための重要な描線がきわめて簡略であることが、この仮説を裏付けている。黒チョークによる素早い描線は、細部にかかずらわって本質を見失うことはない。それは、作者がすでに明確に構図を決めた上で、その顔かたちを単に描出した、そういう描線である。素描は、クサンテンの聖ウィクトル教会の祭壇画の一翼《聖ヘレナの旅立ち》の中央の聖へレナの後ろにいる若い女たちの一人を表わしている。ブロインはこの人物像を拡大し、目つきの異なる人物として、同じ祭壇画の《十字架の発見》の中で再び描いている。この女は、かつて修道院の寄進者であった、伯爵夫人エメツァ・フォン・カッペンベルクであるとされている。この素描の制作年はおそらく、祭壇画が注文され、次いで設置された時期である1529年4月から1534年初頭の間に位置づけることができるだろう。

共通した出所

同じくルーヴル美術館に所蔵されている他の三点の肖像の素描(Inv.18860 表および裏、Inv.18875)は、この伯爵夫人のデッサンと密接な関係にある。これらはすべて一冊のクロッキー帳に入っていたのではないかと推測されるのである。というのも、すべてが、丁寧に下塗りされた紙の上に描かれており、そのうち一枚は紙の両面が用いられ、また、そのサイズが小さい点も似通っており、たやすく持ち運びできるクロッキー帳の大きさにぴったりだからである。これらの素描は、作風も一様であり、線描も同じ特徴を示している。例えば、簡潔で非常に細く軽やかな線、多くの平行線、決して濃くならない明るい灰色の線などである。顔の半分、あるいは上瞼のように、ただいくつかの部分だけが、しっかりとした輪郭で強調されている。作風が一貫していることからも、これらの素描は同一時期、すなわちクサンテンの祭壇画制作と同時期のものであると考えることができる。

ブロインとヴァン・クレーヴ

この優雅かつ洗練された素描は、最初イタリアの画家によるものと考えられていた。後に、ヨース・ヴァン・クレーヴ、次いでブロインの作とされたのである。というのも、これら二人の画家の間に、とりわけ肖像画の分野で顕著な、作風の類似点が認められるからである。これらの類似点は、二人の画家が、近い時期に同じアトリエ、すなわちカルカールのヤン・ユーストのアトリエに通ったこと、また、その後も親交があったことを想定させる。おそらくヨース・ヴァン・クレーヴはこうして、ケルンにいる注文主らのために、個別の肖像画を描く機会を得たのであろう。この両者の間の関連付けは、クサンテンの祭壇画と同時期に、しかもきわめて近い主題を描いた、ブロインの他の祭壇画の一翼(《聖ウィクトルの伝説》、1529年作、ケルン、ヴァルラフ=リヒャルツ美術館)に、ブロインの自画像と並んで、ヨース・ヴァン・クレーヴのそれと思われる肖像が描かれていることから、より一層妥当なものとなる。

出典

- KRUMMACHER H., "Bildniszeichnungen von Bartholomäus Bruyn d. A", in Wallraf-Richartz Jahrbuch, vol. XXVI, 1964, pp. 59-72.

- SCAILLIEREZ Cécile, "Joos Van Cleve et Barthel Bruyn : quatre portraits dessinés par Barthel Bruyn et autrefois attribués à Joos Van Cleve", in Joos Van Cleve au Louvre, cat. exp. Paris, musée du Louvre, Éditions de la Réunion des musées nationaux, 1991, pp. 95-96.

- STARCKY Emmanuel, Inventaire général des dessins des Écoles du Nord : Écoles allemande, des anciens Pays-Bas, flamande, hollandaise et suisse XVe-XVIIIe siècles. Supplément aux inventaires publiés par Fritz Lugt et Louis Demonts, Paris, Éditions de la Réunion des musées nationaux, 1988, notice 19.

- STARCKY Emmanuel, Dessins de Dürer et de la Renaissance germanique dans les collections publiques parisiennes, LXXXXVIIIe exposition du Cabinet des dessins, cat. exp. Paris, musée du Louvre, Éditions de la Réunion des musées nationaux, 1991-1992, notice 122.

作品データ

  • バルトロメーウス・ブロイン(ヴェーゼルあるいはケルン?、1493年頃-ケルン、1555年)

    《若い女の肖像》

    1529年と1534年の間

  • 青灰色に地塗りした紙に黒チョーク

    縦11.5 cm、横9.7 cm.

  • エヴァーハルト・ヤーバッハ・コレクション、1671年に国王美術品蒐集室のために取得

  • 素描・版画

    保存上の理由により、当部門の作品は常設展示室では展示されていません。

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

チケットを購入する