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作品 《若き日のフランソワ2世の肖像》

工芸品部門 : ルネサンス

《若き日のフランソワ2世の肖像》

© 2008 RMN / Gérard Blot

工芸品
ルネサンス

執筆:
Sophie Baratte

この琺瑯引きの大肖像画は、ルーヴル美術館が高額の費用を投じて取得した、最初の琺瑯画作品群の一つである。肖像は、フランス王アンリ2世の長子フランソワ(1544年-1560年)のものであり、フランソワは1559年7月から1560年12月5日に死去するまで国を統治した。少年の年頃からして、この作品の制作年は1553年、すなわち彼が9歳であった年の前後であると推測できる。この肖像画は、宮廷の主だった人物を描いたレオナール・リモザンの署名入り肖像画と、同じ大きさ、同じ様式的特徴を備えている。

肖像の描写

青い眼と栗色の髪をした少年は、青地を背にして、白のプルポワンを身にまとい、その縦の切込み明きからは同じく白のシャツが見えている。少年は、聖ミカエル王立騎士団のペンダントを身に着け、真珠を鏤(ちりば)めて白い羽根で飾った、黒い縁なし帽をかぶっている。そして、その左耳には真珠のピアスを着けている。マントの縁の毛皮が肩と右半身にかかっているのが見えている。レオナール・リモザンによって描かれた他の人物の前には、しばしば緑の手すりのようなものが描かれているが、ここでも同じように、青い手すりが描かれている。
アンリ2世の長子フランソワ2世は、1558年4月24日、スコットランド女王でありギーズ公兄弟の姪であるメアリ・スチュワートと結婚する。成人してはいたものの、若い国王は母カトリーヌ・ド・メディシスに統治を任せる。しかし、実際に権力を握っていたのはギーズ兄弟だったのである。母后カトリーヌの治世を特徴付けるのは、1560年3月のプロテスタントの首領らによるアンブロワーズの陰謀と、その容赦ない鎮圧である。常に虚弱であったフランソワは、病気、おそらくは耳の病により、世を去った。

楕円形の肖像画群

レオナール・リモザンの署名が入った楕円形の大肖像画は1556年および1557年作(ルーヴル美術館、《大元帥アンヌ・ド・モンモランシーの肖像》、およびフィレンツェ、バルジェッロ国立美術館、《リウーの大司教》)とされてはいるものの、それはこの齢(よわい)10歳そこそこの少年の肖像画の制作年代としてはかなり遅いものと言えよう。とは言え、そこにはすでにレオナール・リモザンの琺瑯画の技巧の円熟が見て取れる。裏面に引かれた琺瑯は、黒っぽい跡の残る媒溶剤を用いてある。

原画、そしてリモージュ琺瑯画の王室コレクション

この琺瑯肖像画は、1540年以来「国王近侍兼王付き画家」であったフランソワ・クルーエの作とされる素描(シャンティイのコンデ美術館、あるいはフランス国立図書館版画室)との比較が可能であったが、この見事な少年の肖像画の真の原画は見つからずじまいであった。
フォンテヌブロー城にある1561年のフランス王室宝飾品目録には、番号795番として、「亡きフランソワ2世王」を描いたリモージュの琺瑯細工絵の存在が記されている。カトリーヌ・ド・メディシスの没後の目録では、王妃の居城中の「琺瑯細工の間」について、こう記されている。842番には「リモージュの楕円形小琺瑯画39枚が、上記の部屋の化粧板に嵌め込まれ」、また843番には「諸々の王侯貴族、貴婦人方の、高さおよそ1ピエになる32枚の肖像画が、同様に上記の化粧板に嵌め込まれている」。1ピエはおよそ32センチメートルであるが、ここではおそらく単なる目測に過ぎないだろうし、それらの肖像画は、《モンモランシー大元帥の肖像》(ルーヴル美術館)と同じく、きわめて重厚に飾られた額に入っているため、その目測はおそらく、さらに不正確となっているであろう。琺瑯の肖像画は、同時代人の肖像を蒐集するという当時の流行に則(のっと)ったものであり、多くの素描肖像画集、たとえば、シャンティイのコンデ美術館、あるいは技術工芸学校図書館といった、様々な一般コレクション中に収められた素描画集の存在が、それを示している。

作品データ

  • レオナール・リモザン(推定)(1505年-1577年)

    《若き日のフランソワ2世の肖像》

    1553年頃

    リモージュ

  • 銅版に描いた琺瑯

    縦44.8 cm、 横31.9 cm

  • 1837年取得

    N 1253

  • 工芸品

    リシュリュー翼
    2階
    レオナール・リモザン
    展示室21

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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