Go to content Go to navigation Go to search Change language

ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>《運命のアレゴリー》

《運命のアレゴリー》

© 1994 RMN / René-Gabriel Ojéda

絵画
フランドル絵画

執筆:
Guillaume Kazerouni

地球儀の上に立って善と悪を惜しみなく与える、名前の本質的な定義も不安定さを示しているフォルトゥナが、ここでは海の局面(我々の運命を表す、危険をはらむ海の上で気まぐれな風によって帆がはれた壊れやすい船)として描写されている。

画家一族

ブリューゲル一族のように、フランケン家も画家家系を形成しており、その名声はヨーロッパ中に広がった。フランス2世は、そんな一族の中でも最も秀でており、小さな人物像で描かれた群衆と洗練された歴史や寓意、聖書の題材を用いた小判の作品を専門とした。彼の作品は、ここでも認められるように、豊かな熱意溢れた色彩と優美で繊細なフォームが顕著に現れている。

フォルトゥナ

ローマ神話の女神、フォルトゥナが、偶然に委ねて恩恵をばらまいている。古代において、この女神は都市国家の守護神であり、ヘレニズム時代にはエジプトイシス女神と同一視され、同様にギリシャ神テュケにも相当する。作品の中では、海のフォルトゥナとして体現されている。地球儀の上に立ち、女神の髪と彼女が持つ帆を反対側に押し流している女神の特性でもある偶然性を象徴する気まぐれな逆風に身を委ねている。女神は画面の中央に位置して画面を二つに分けており、左側には女神がほほ笑みを投げ掛ける様々な国の人物が、右側には彼女が背を向ける外国人の群衆が描かれている。一方には人々に宝石や王冠や司教冠といった種々の権力の紋章で象徴された富をばら撒いているところで、女神はヘルメスの杖が象徴している平和とこの上ない大衆の幸福をもたらしている。他方に描かれた、地獄に落ちた障害を持った人々、病人、乞食、遭難者には背を向けている。その光景は海辺の街の前で繰り広げられており、右側では嵐が猛威をふるい、奥ではとある街が火災の犠牲にあっている。これらの惨憺たる眺めは、左側の太陽の光に溢れた街と対比している。

あるジャンルの運命

「海のフォルトゥナ」は、偶然と自然と歴史の気まぐれに支配された人類の運命を表現している。人間の条件は、優遇された者のそうでない者に対する無関心さによって描写されている不条理もしくは不公正によって説明されている。芸術愛好家から称賛を受けた、巧みな技術が際立つ多彩な意義に富んだ画家の小判作品は、作品の中で壮大な情熱をかき立てている。ルーヴルに所蔵するこの作品は、ルイ14世コレクションからもたらされた。画家はとりわけフランスで人気を博し、当時の様々な芸術品市場やコレクションで、多数の作品が取り扱われていたことがわかっている。

作品データ

  • フランス・フランケン2世(子)(アントウェルペン、1581‐1642年)

    《運命のアレゴリー》

    1615‐1620年

  • カンヴァス、油彩

    縦0.67m、横1.05m

  • ルイ14世コレクション(1684‐1711年の間に収蔵)

    《海のフォルトゥナ》

    INV. 1294

  • 絵画

    リシュリュー翼
    3階
    フランドル・ドイツ 17世紀 展示室II(フランケン)
    展示室16

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

チケットを購入する

作品の補足情報

署名:フォルトゥナの載る台座の上にDo F. Franck (sic) In.