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ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>《隊商の休憩》

Halte d'une caravane

RMN-Grand Palais - Photo T. Le Mage

素描・版画
19世紀

執筆:
Goarin Véronique

モンフォールは、オラース・ヴェルネのアトリエ、次いでグロのアトリエに通った。モンフォールにおけるきわめて若い頃からのオリエントへの情熱は、1827年から1828年にかけて素描の教師として海軍の軍艦に乗船し、地中海を航海した機会から生れた。その10年後、モンフォールは、1837年から1838年にかけての2度目の派遣のおかげで、シリア、レバノン、パレスチナを縦横に行き交うことができたのである。モンフォールは、こうした旅行から、記録としての価値のある100枚ほどの素描を持ち帰り、この1840年の水彩画のような、より高度な作品を制作するために役立てた。

民族誌学者としての芸術家

ルーヴル美術館に所蔵されているアントワーヌ・モンフォールの917枚もの素描は、その大部分が、モンフォールのオリエントにおける滞在と出会いを同じ数だけ記録したものである。この素描全体は、当時の重要な資料となっており、フランス国立図書館に所蔵されているモンフォール自筆の物語がそれを補っている。モンフォールの2度にわたる派遣の間にしたためられた、きわめて詳細な旅行の覚え書きや日々描かれたクロッキーからは、モンフォールが彼の地で見出した人々、生活様式や慣習に対する関心がうかがえる。モンフォールは、その鋭い観察眼のおかげで、風景や人物や動物をきわめて正確に写し取り、服装や工芸品や馬具をどんな細部も見逃さずに念入りに描き込んだ。こうしてモンフォールは、細心綿密な民族誌学者として振る舞い、アラビア語を学んだり、遊牧民と生活をともにしたり、遊牧民と同じような格好をしたり、隊商と一緒に旅してテントで眠ったりすることもためらわなかった。モンフォールの綿密な習作は、客観的で誠実なルポルタージュに似ており、同時代のオリエンタリストの英雄的で時を超越したヴィジョンからは遠ざかっている。

再構成された場面

モンフォールは、フランスに帰国すると、写生に基づいて制作した素描を絶えず活用した。1884年に死去するまで、モンフォールは、オリエンタル風な場面を構成し、こうした旅行に想を得た、時には逸話的な主題の絵画をサロンに定期的に出品したのである。高度な技法による水彩《隊商の休憩》は、このように再構成された作品の特徴を示す一例である。ルーヴル美術館のコレクションには、モンフォールがこの水彩画を構成するために用いた複数の素描が所蔵されている。これらの素描は、すべて描き直されたものであり、ひとたびまとめると一貫した作品になる。こうして、ひとこぶ駱駝の習作の連作(R.F. 4433 から 4437, R.F. 7269, 7277, 7367 と 7416)の中に、この水彩画に登場する何頭かのひとこぶ駱駝およびその馬具の細部と積荷が見られる。同様に、複数のテントの習作(R.F. 4450 から 4453)には、遊牧民の生活に不可欠な要素であるテントに対するモンフォールの関心をうかがうことができる。最後に、ターバンを巻き、座り込んで煙草を吸う羊飼いとアラブ人のクロッキー(R.F. 7295, 7300, 7323)は、前景の2人の人物のための直接の着想の源となっている。こうした全ての素描には、最終的にはきわめて簡素に、異国趣味を排した場面を再現する、モンフォールの直接の印象といったものがうかがえる。サロンに出品された2枚の絵画《ティベリアスの町の近郊のアラブの野営地》(1859年)、《死海の砂漠におけるアラブの野営地》(1878年)も、同様のインスピレーションに基づく主題を描いており、モンフォールが美術愛好家の間で収めた成功のほどを物語っている。

出典

- DUSSAUD René, "Le peintre Montfort en Syrie (1837-1838)", in Syria, 1920-1921.

- MICHEL Régis, L'aquarelle en France au XIXe siècle, cat. exp. Paris, musée du Louvre, 1983, notice 113.

- SERULLAZ Arlette, Souvenirs de voyages, autographes et dessins français du XIXe siècle, cat. exp. Paris, musée du Louvre, 1992, p. 46, 50, 51, 137 et 138.

- SERULLAZ Arlette, Chevaux et cavaliers arabes dans les arts d'Orient et d'Occident, cat. exp. Paris, Institut du monde arabe, 2002-2003, p. 277.

作品データ

  • アントワーヌ=アルフォンス・モンフォール(パリ、1802年-パリ、1884年)

    《隊商の休憩》

  • 黒のクレヨンによる描線に水彩

    縦24.90 cm、横33.30 cm

  • 1927年にジョルジュ・モンフォール夫人の遺贈

  • 素描・版画

    保存上の理由により、当部門の作品は常設展示室では展示されていません。

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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作品の補足情報

左下に、ペンと褐色インクで署名と年:Montfort 1840