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作品 《雑木林の傍らに腰掛けた二人の男がいる風景》

素描・版画部門 : 16世紀

Hydrie à figures noires

© Photo RMN / H. Lewandowski

素描・版画
16世紀

執筆:
Mancini Federica

この素描は、盛期ルネサンスの風景画の中でも最も美しいものの一つであるが、その作者がカンパニョーラか、ジョルジョーネかという点で、未だに問題は残されたままである。その比類のない素描の質の高さから、この作品は「整然とした風景画」の元祖とされる。それは、贈り物やコレクションの対象として、他の芸術家や美術愛好家に贈られるような、風景画の一つのタイプである。この準備素描が原画として用いられることになっていた版画は、ジューリオ・カンパニョーラにより制作され、その養子であるドメーニコがそれを完成させた。

独立したジャンルとしての風景画

長い間、聖俗の諸ジャンルに比べて劣るものと見なされていた風景画は、15世紀になって発達し始める。《雑木林の傍らに腰掛けた二人の男がいる風景》は、その変遷を表わしている。と言うのも、その場面は、単に二人の人物像がその中心となっているわけではないからである。左の小高い丘の上に描かれた豊かな建築様式の村は、低地に建てられたもう一つの小村落と対照をなしている。画面中心部の後景にではあるが、もう一つの小さな村が山の麓に建っている。右には、二人の男が雑木林の下に腰掛け、楽器を手にしている。ここには、アルカディア文学に着想を得た牧歌的風景の典型的要素が見られる。と言うのも、この文学は16世紀以来発展し、ヤーコポ・サンナッツァーロの『アルカディア』やピエトロ・ベンボの『リ・アゾラーニ(アゾーラの人々)』といった作品は、芸術家たちに決定的な影響を及ぼしたからである。しかしながら、この素描の主題は今もって謎のままである。

ジョルジョーネ、デューラー、レオナルド・ダ・ヴィンチ

この素描は、カンパニョーラの円熟期、すなわち彼がその周辺で仕事をした、師匠のジョルジョーネが世を去る1510年と、一般にカンパニョーラが死去したとされる1516年の間の時期の作である。その頃のカンパニョーラの素描における表現法は、さまざまな影響に育まれたものだ。例えば、カンパニョーラがアルブレヒト・デューラーの後期版画を見て知っていたことは、ハッチングの技法(村の部分)や描線の交差(森の部分)に見て取れる。また、ジョルジョーネの影響は、木々の葉に広がる光や、明部から暗部への移行部分の絶妙さ、および情景の意味が謎めいていることなどに表われている。最後に、例えば背景に見られる乾いた風景描写は、16世紀初めにヴェネチアで活躍していたレオナルド・ダ・ヴィンチの用いた柔らかな色調に対する反動ではないかと思われる。

「整然とした風景画」の作者に関する尽きない論議

ルーヴルの《風景》は、ジューリオ・カンパニョーラが制作に取りかかった《風景の中の羊飼いたち》の版画のために、針で目打ちがされている。版画は、その養子であるドメーニコによって完成されたが、ドメーニコは、座っている二人の男をもっと若い四人の音楽家に置き換えた。版画はしばしば、準備素描の完成度の高さを保ってはいないことがあるが、この場合もそれが言える。この素描はかつてティツィアーノの作と考えられていたが、その表現の見事さは、美術史家らの間で活発な作者論議のきっかけとなった。ジューリオ・カンパニョーラか、それともジョルジョーネか?オーバーフーバーによれば、ジューリオ・カンパニョーラは腕のいい職人ではあったが、ルーヴルにある「整然とした風景画」のような傑作を描くことのできる天才ではなかった、という。そうなると、ドメーニコ・カンパニョーラがその類型を定着させたような、この種の風景画の創始者は誰なのか、という問題が生ずる。シャトレによると、この絵の構図は、単なる土手にすぎない前景部分が、遠くの景色へと直接つながっていることにより成り立っている。そうすることによって、この構図は、描写された空間が一体になっているような印象を強めているのである。

出典

- CHATELET Albert, "Domenico Campagnola et la naissance du paysage ordonné", in Interpretazioni Veneziane, Scritti di Storia dell'arte in onore di Michelagelo Muraro, Ed. Arsenale, Venise, 1984, p. 331-342.

- GOGUEL-MONBEIG Catherine, Collections de Louis XIV : Dessins, albums, manuscrits, cat. exp. Paris, Musée de l'Orangerie, BnF, Éditions de la Réunion des musées nationaux, 1977, p. 58-59, notice 14.

- OBERHUBER Konrad, "Le message de Giorgione et du jeune Titien dessinateurs", in Le Siècle de Titien : L'âge d'or de la peinture à Venise, cat. exp. Paris, Galeries nationales du Grand Palais, Éditions de la Réunion des musées nationaux, 1993.

作品データ

  • ジューリオ・カンパニョーラ(パドヴァ、1482年頃-ヴェネチア、1516年頃)

    《雑木林の傍らに腰掛けた二人の男がいる風景》

    1510年以降

  • ペンおよび褐色インク、転写のための針による目打ち

    縦13.4 cm、横 25.9 cm

  • エヴァーハルト・ヤーバッハ・コレクション、1671年に国王美術品蒐集室に収蔵

  • 素描・版画

    保存上の理由により、当部門の作品は常設展示室では展示されていません。

来館情報

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